第91回高校選手権(上)
高校サッカーの様変わり
準決勝(1月12日 東京・国立競技場=日本テレビ)
鵬翔(宮崎) 2−2(PK) 星稜(石川)
京都橘(京都)3−0 桐光学園(神奈川)
★第1試合−見事な4ゴール
高校サッカーの「様変わり」を15年くらい前から感じている。Jリーグの影響が表れはじめたころからだ。
準決勝の第1試合は鵬翔(宮崎)対星稜(石川)。
宮崎も石川も、かつては「サッカー後進県」だった。そういう県の代表が国立競技場に進出して決勝進出を争う。これも高校サッカーの様変わりの一つである。
星陵は8年前の第83回大会にベスト4に進出したことがある。本田圭佑が主将だった。石川県の高校から日本代表のエースが出た。様変わりの一つだったのだろうか。
Jクラブのユースに素材を取られるので高校のレベルが下がった、という説がある。しかし、にわかには賛同できない。全体を見れば、個人の技術は確実に上がっている。
第1試合は2対2の引き分け(PK戦で決着)だったが、4ゴールとも見事だった。鋭く曲がり落ちるフリーキックがあり、クロスからのこぼれ球をぴたりと捉えたボレーシュートがあった。
★第2試合−京都橘のツートップ
第2試合は京都橘(京都)対桐光学園(神奈川)。
京都も神奈川も早くからサッカーが普及していた土地である。しかし、京都橘は2000年に女子高から男女共学になった学校でサッカー部の歴史は浅い。桐光学園は1978年創立だが伝統校の多い神奈川では新興校の部類である。サッカー先進県の中でも様変わりは進んでいる。
前半は中盤からの守り合いだった。その膠着状態を破ったのは京都橘の仙頭啓矢である。42分、ドリブルとスルーパスで突破口を開き、味方のシュートがバーに当たって跳ね返ってきたのを押し込んだ。ドリブル、パス、走り込み。どのプレーも見事だった。
後半31分に小屋松知哉が2点目をあげた。こぼれ球への反応がすばやかった・
この京都橘のツートップは足技もスピードもすばらしい。
「高校生のレベルが落ちている」とは、とてもいえない。
★ロングスローの活用
準決勝2試合をテレビで見ていて、興味をもったことがひとつある。
それはロングスローである。
長いスローインを得意とする選手がいた。第1試合では星陵の松岡哲、第2試合では桐光学園の大田隼輔である。ゴール前まで投げてチャンスを作ろうとする。それが売り物になっているようで、アナウンサーがスローインのたびに紹介していた。
ロングスローによる攻めは新しいことではない。半世紀前に、Jリーグの前身、日本リーグの時代に東洋工業の小城得達選手が得意としていた。
「高校生でも、その手があるのか」と気がついた。
ただし、ロングスローは得点には結びつかなかった。
ほとんど大きくゴール前へ放り込むだけだった。活用するには、もうひと工夫が必要だろうと思う。第91回高校選手権(上)
高校サッカーの様変わり
準決勝(1月12日 東京・国立競技場=日本テレビ)
鵬翔(宮崎) 2−2(PK) 星稜(石川)
京都橘(京都)3−0 桐光学園(神奈川)
★第1試合−見事な4ゴール
高校サッカーの「様変わり」を15年くらい前から感じている。Jリーグの影響が表れはじめたころからだ。
準決勝の第1試合は鵬翔(宮崎)対星稜(石川)。
宮崎も石川も、かつては「サッカー後進県」だった。そういう県の代表が国立競技場に進出して決勝進出を争う。これも高校サッカーの様変わりの一つである。
星陵は8年前の第83回大会にベスト4に進出したことがある。本田圭佑が主将だった。石川県の高校から日本代表のエースが出た。様変わりの一つだったのだろうか。
準決勝(1月12日 東京・国立競技場=日本テレビ)
鵬翔(宮崎) 2−2(PK) 星稜(石川)
京都橘(京都)3−0 桐光学園(神奈川)
★第1試合−見事な4ゴール
高校サッカーの「様変わり」を15年くらい前から感じている。Jリーグの影響が表れはじめたころからだ。
準決勝の第1試合は鵬翔(宮崎)対星稜(石川)。
宮崎も石川も、かつては「サッカー後進県」だった。そういう県の代表が国立競技場に進出して決勝進出を争う。これも高校サッカーの様変わりの一つである。
星陵は8年前の第83回大会にベスト4に進出したことがある。本田圭佑が主将だった。石川県の高校から日本代表のエースが出た。様変わりの一つだったのだろうか。
Jクラブのユースに素材を取られるので高校のレベルが下がった、という説がある。しかし、にわかには賛同できない。全体を見れば、個人の技術は確実に上がっている。
第1試合は2対2の引き分け(PK戦で決着)だったが、4ゴールとも見事だった。鋭く曲がり落ちるフリーキックがあり、クロスからのこぼれ球をぴたりと捉えたボレーシュートがあった。
第2試合は京都橘(京都)対桐光学園(神奈川)。
京都も神奈川も早くからサッカーが普及していた土地である。しかし、京都橘は2000年に女子高から男女共学になった学校でサッカー部の歴史は浅い。桐光学園は1978年創立だが伝統校の多い神奈川では新興校の部類である。サッカー先進県の中でも様変わりは進んでいる。
前半は中盤からの守り合いだった。その膠着状態を破ったのは京都橘の仙頭啓矢である。42分、ドリブルとスルーパスで突破口を開き、味方のシュートがバーに当たって跳ね返ってきたのを押し込んだ。ドリブル、パス、走り込み。どのプレーも見事だった。
後半31分に小屋松知哉が2点目をあげた。こぼれ球への反応がすばやかった・
この京都橘のツートップは足技もスピードもすばらしい。
「高校生のレベルが落ちている」とは、とてもいえない。
★ロングスローの活用
準決勝2試合をテレビで見ていて、興味をもったことがひとつある。
それはロングスローである。
長いスローインを得意とする選手がいた。第1試合では星陵の松岡哲、第2試合では桐光学園の大田隼輔である。ゴール前まで投げてチャンスを作ろうとする。それが売り物になっているようで、アナウンサーがスローインのたびに紹介していた。
ロングスローによる攻めは新しいことではない。半世紀前に、Jリーグの前身、日本リーグの時代に東洋工業の小城得達選手が得意としていた。
「高校生でも、その手があるのか」と気がついた。
ただし、ロングスローは得点には結びつかなかった。
ほとんど大きくゴール前へ放り込むだけだった。活用するには、もうひと工夫が必要だろうと思う。第91回高校選手権(上)
高校サッカーの様変わり
準決勝(1月12日 東京・国立競技場=日本テレビ)
鵬翔(宮崎) 2−2(PK) 星稜(石川)
京都橘(京都)3−0 桐光学園(神奈川)
★第1試合−見事な4ゴール
高校サッカーの「様変わり」を15年くらい前から感じている。Jリーグの影響が表れはじめたころからだ。
準決勝の第1試合は鵬翔(宮崎)対星稜(石川)。
宮崎も石川も、かつては「サッカー後進県」だった。そういう県の代表が国立競技場に進出して決勝進出を争う。これも高校サッカーの様変わりの一つである。
星陵は8年前の第83回大会にベスト4に進出したことがある。本田圭佑が主将だった。石川県の高校から日本代表のエースが出た。様変わりの一つだったのだろうか。