枕営業やヘルスで小遣い稼ぎする人まで…

 若手美女の台頭が著しい女子ゴルフ界に衝撃が走った─。11月15日、プロゴルファーの西村友希(23)が他人のクレジットカードを盗み、使用した疑いで山形県警に逮捕されたのだ。

「魔が差しました」

 意外にも、石川遼のいる男子よりも10試合多いツアー35戦を誇る女子ゴルフ界だが、それでも現実は厳しいという。専門誌編集者が話す。

「お嬢様育ちの西村が明日の生活費に困っていたとは思えないし、世間知らずの娘のおバカな犯行に映る。ただ、女子プロの約800人のうち600人以上が前年度の獲得賞金額がゼロ。1000万円以上が60人ほどいますが、ツアーフル参戦なら経費だけで500万円ほどかかることを思えば、台所事情は苦しい。西村にしても、10年の秋に交通事故にあい、昨季は未出場のうえ、08年のプロ合格以来の生涯獲得賞金はわずか86万円ほどです」

 最も稼いだ09年の西村の成績表を見ると、レギュラーツアー4試合に出場し、最高順位が37位タイ。年間66万円余りで136位だった。前出の編集者が続ける。

「ツアー出場は、シード権保持者(前年度の賞金ランキング上位51人等)以外、前年度のクォリファイングトーナメント(QT)の順位で優先されます。西村も逮捕前のブログで、『QT2を通過しました』とファンに報告してましたが、ここを突破しなければ参加すらできない。この時点で400人弱。11月下旬のQT3、12月上旬にQTファイナルと続き、ここでベスト30ぐらいに入らないと、コンスタントにツアー出場できません。ちなみに登録料だけで20万円弱必要です」

 今年の獲得賞金ランキング(11月23日現在)を見ると、100位で約340万円。166位以下はゼロが並び、出場数は軒並み1桁台だ。スポーツ紙記者が話す。

「ツアー賞金を稼ぐにはマンデー予選(今季14試合)を突破する以外に、主催者推薦枠による出場が可能です。年間8試合まで認められており、水面下で激しい争奪戦が繰り広げられます。所属先が人気選手の出場を条件にセットで枠を獲得することもあり、まるで芸能界のようです。業界では、推薦枠ばかりで出場する選手を“お座敷プロ”なんて呼んでいますよ。翌年も声をかけてもらうためか、プロアマの日のコスチュームなんて実にセクシーですからね(笑)」

 この推薦枠出場こそが、シード権獲得が厳しい選手にとっての“生命線”だという。前出の記者が続ける。

「試合のスポンサーだけでなく、そのお得意さまである関連企業のトップなど、人脈は広がり、そこの社内関係のコンペにゲスト招待が期待できるわけです。ギャラの相場は10万円以上で、パーティや夜の接待ともなれば50万円以上といいます。有名企業の御曹子や有力芸能事務所の社長に枕営業していると噂される美人プロもいます」

 若手プロの中には、スポンサー筋のイベントに出演するケースも増えている。ツアー関係者が明かす。

「キャンギャルとして、コスプレでサンプル配りなんてことも。最近は都心から離れたゴルフ場に研修生として住み込んでゴルフ漬けの毎日を送るタイプと、キャバクラに勤めてでもマイペースを好むタイプの二極化が進んでます。ゴルフの強豪大学出身で専門誌のグラビアを飾りながらも、ヘルスのバイトをしていた美人プロもいますからね」

 まさに、女子ゴルフ界にも格差社会は進行中なのだ。