DOCUMENTARY of AKB48 Show must go on 少女たちは傷つきながら、夢を見る<br />©2011「DOCUMENTARY of AKB48」製作委員会
 CD不況の昨今、昨年に発売したシングル5作品全てがミリオン突破を成し遂げた唯一無二の国民的アイドルグループ、AKB48。昨年6月に行われた22ndシングル選抜総選挙で1位を奪還した前田敦子が、今年3月25日に行われたコンサートにてAKB48からの卒業を発表し、今後の動向に注目が集まる中、1月に劇場公開されたドキュメンタリー映画第2弾『DOCUMENTARY of AKB48 Show must go on 少女たちは傷つきながら、夢を見る』がDVDとなって4月20日に発売されました。

DOCUMENTARY of AKB48 Show must go on 少女たちは傷つきながら、夢を見る

 ミリオンセラーを連発し、コンサートでは3日間でのべ9万人を動員、さらには「じゃんけん大会」のチケットを即完売させるなど、トップアイドルの地位を不動のものにしたAKB48。表舞台の華やかさだけでは決して語れない彼女たちの本当の姿をカメラが捉える。

被災地支援活動(5月22日〜)

 震災から1年が経った3月11日、AKB48を始め、SKE48、NMB48、HKT48は、各グループの劇場にてチャリティー公演を開催。この一年で集められた義援金12億円超が、日本赤十字社を通して寄付されました。震災直後、予定されていた公演が中止されていく中、昨年5月からは毎月一度、少人数編成のメンバーで被災地を訪問。震災直後は自粛ムードが漂い、被災地訪問に対して内心は不安だったメンバー達でしたが、ミニライブで一緒になって歌詞を口ずさむ子供たちの笑顔や、握手会で掛けられる温かい言葉が、応援しにきたはずのメンバーにも逆に勇気づける結果となり、後のインタビューで大島優子は「こんなにも歌で人を笑顔にできると初めて感じた」と語っています。

22ndシングル選抜総選挙「今年もガチです」(6月9日)

 2009年に行われた13thシングル選抜総選挙では前田が1位、2010年に行われた17thシングル選抜総選挙では大島が1位をそれぞれ獲得し、トップ2の争いが注目を集めた22ndシングル選抜総選挙。一騎打ちを制した前田から発せられたのは「私のことが嫌いでも、AKBのことは嫌いにならないで下さい」との言葉でした。結果発表後メンバーが退場して行く中、最後に一人残った前田が感謝の言葉を述べる舞台裏では、篠田麻理子の胸で号泣する大島優子の姿が。劇場公開後、大島は「この時どういう気持だったか、察して頂けるとありがたいです」と述べています。

AKB48選抜総選挙、前田敦子「胸を張って、センターで頑張りたい」(2011年06月10日)

よっしゃぁ〜 いくぞぉ〜! in 西武ドーム(7月22日)

 3日間連続で行われる公演の初日終了後、プロデューサーの秋元康氏は「僕が知りうる限り最悪のコンサートだったと思います。それはメンバーだけの責任ではないと思います。」とメンバー、スタッフを叱責。それを受け、チームAのキャプテンである高橋みなみはメンバーを集めると「今日のような公演が続くようだったら、多分終わります。でも(明日もステージに)立たなきゃいけない。死ぬ気でやりましょう!」と気合いを入れます。しかし、翌日にはリハーサル時から過呼吸で倒れた前田を始め、全力投球がゆえに倒れる者が続出。良きライバルとして競い合っていた総選挙から一転、倒れたメンバーをサポートし合い、チームの一員として一つのステージを共に創り上げる姿は、今まで明かされなかったAKB48なのかもしれません。

西武ドーム2日目、1曲目の出番を舞台裏で待つ前田の横に書かれた「センター」の文字。2011年の年間チャート1位を獲得し、本編ラストに選曲された「フライングゲット」では、139,892票を集めた末に手に入れたセンターポジションに立ち、過呼吸をおして歌って踊る彼女の笑顔に、一人の少女が背負い続けるにはあまりにも過酷なAKB48“センター”の重圧を感じずにはいられません。

大島優子「どういう気持だったか、察して頂けるとありがたい」(2012年02月16日)

 アキバ発“会いに行けるアイドル”として、2005年10月に20人からなるチームAが誕生し、2006年10月に発売したシングル「会いたかった」でメジャーデビューを果たしたAKB48。デビュー当時、AKB48のオーディションを受けた理由について尋ねると、前田は「もともと女優さんになりたくて。私達はアイドルなんですけど、育っていく場所というか、リアルなレッスン場というか。」と答えました。あれから5年後、総選挙を共に戦った大島について、前田は「二人には夢があります。二人とも映画もドラマも見るし、舞台にも興味があって。いつか一緒に二人で舞台でお芝居をしてみたい。」と話しました。前田敦子にとってAKB48は夢への通過点に過ぎず、大島優子や他のメンバー達にもいつかは必ず卒業の日が訪れることでしょう。

インタビュー:AKB48「天然が多いんです」(2006年10月25日)

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