大手製紙メーカー大王製紙のマネースキャンダル。張本人の創業一族、井川意高会長(47)は、「背任罪の可能性も否定できない」(佐光正義社長)と指摘される中、9月16日付で辞任した。
 佐光社長が明らかにしたところによると、井川前会長はグループ7社などから数回に分けて総額84億円を借り入れ、30億円弱は返済したものの、残高がまだ55億円あるという。メールでの内部告発により調査に着手し確認できたとのことだが、本人は借入金の使途を説明していないらしい。

 いったい、せしめた大枚を何に使ったのか。既にマカオでカジノ賭博に湯水のごとく注ぎ込んだとの“武勇伝”が語られているが、そこは42歳の若さで「エリエール王国」の社長に就いた御曹司。人脈も複雑多彩を極める。
 「政界では東大の同級生だった浅尾慶一郎衆議院議員と、高校の後輩に当たる後藤田正純衆議議員が有名。後藤田さんとの関係で中曽根康弘元首相とも親しい間柄です」(情報筋)

 元社長の父親・高雄氏(最高顧問)を始め一族自体が華麗なる政界人脈を誇り、関係者によると、永田町の超高級賃貸マンション『パレロワイヤル永田町』に一室を保有、ここに「海千山千の政治家が足繁く出入りする姿が目撃されていた」という。
 そんな血筋を引き継ぐだけに芸能関係の交遊もかなり派手。「神田うのや海老蔵とはツーカーの仲。藤原紀香がまだ売れない時代にも、関係があったようだ」(芸能記者)との情報もある。
 父親の社長時代、社員が書類を丁寧に新しい封筒に入れ、ボールペンで宛名を書いた。これを受け取るなり、社長は烈火のごとく怒ったという。鉛筆を使えば消して再度使えるし、新しい封筒はもったいないというのだ。
 社員にそこまでケチを強いた創業家の思い上がりの果てが、御曹司の不祥事というのも因縁めく。