現在、中国・大連港に停泊中の空母ワリヤーグが、中国初の原子力空母に改装される見通しであることが分かった。ワリヤーグは「旅順号」と命名されるという。また、通常動力型の国産空母2隻が、早ければ2014年と2015年に進水、それぞれ1年後に任務に就くことも計画されている。

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 現在、中国・大連港に停泊中の空母ワリヤーグが、中国初の原子力空母に改装される見通しであることが分かった。ワリヤーグは「旅順号」と命名されるという。また、通常動力型の国産空母2隻が、早ければ2014年と2015年に進水、それぞれ1年後に任務に就くことも計画されている。香港の月刊誌・鏡報などが伝えた。

■「中国海軍」写真特集  鏡報9月号のカバーストーリで取り上げられた、中国の軍事関連著述が多い梁天仞氏の署名入り文章によると、中国「海軍艦艇命名条例」では、空母の命名は中央軍事委員会主席が行うと規定されており、ワリヤーグは「遼寧―旅順号(略称:旅順号)」と命名される可能性が高いという。中国には「旅順艦」という名の護衛艦があったが、昨年「洛陽艦」に改名された。

 梁氏の文章によると、中国政府は、ワリヤーグ改造を決定するより前に、4隻の空母建造計画を承認していた。このうち通常動力型空母2隻は、早ければ2014年と2015年に進水、それぞれ1年後に任務に就く計画。7万トン級ワリヤーグは、原子力空母に改装され、最新鋭の電磁気式カタパルト(空母から航空機を射出するための機械)が搭載される模様だ。原子力から生み出される大量の電力を電磁式カタパルトに利用する中国空母の技術は、米国のコア技術レベルを上回るものであることから、中国の専門家と軍はこぞって、この計画を強く支持している。 (編集担当:松本夏穂)