ローマのチケット


確かにまだ9月8日まで猶予がある。今シーズン、ローマが初めてオリンピコでホームゲームを戦うカリアリ戦はセリエA第2節だ。その日が来るまではもう少し時間がある。確かに今はローマのティフォージの多くがバカンスに出かけている最中で、今後の週末の過ごし方を考え始めるのは、この数日間だろう。


それらを差し引いても、現在のデータが最終的なものでないにせよ、現時点で年間パスが1万6000枚しか売れていないのはローマにとって大きな誤算だ。この数字はローマの経営陣が期待していた数値でもなければ、最低ラインとして希望していた数値ですらない。ローマ側は年間パスを販売する際、2万枚以上の売り上げを販売目標に掲げていた。絶頂期に比べると情けない数字ではあるが、ここ数年の売上実績を見る限りでは妥当な目標だと思われていた。


ローマ・ティフォージの歴史を考えればこの目標はたやすくクリアできるはずなのだが、経営陣が一新され、数人のスター選手を獲得したにもかかわらず、実際は2万という数字には程遠いのが現実だ。過去15年でもっとも売上が落ち込んだのは昨シーズンで1万8617枚。今シーズンはその記録をさらに下回るペースだ。


ローマのチケット


もっとも売上が好調だったのは2002-2003シーズンの4万8687枚。オリンピコの収容人数の半数を超えるこの数字に比べると今シーズンは67.14%ダウンと壊滅的な状況である。これから数日間で多少の上積みは期待できるが、それでも目標の2万枚を超えるとは考えにくい。


ここまで売上が落ち込んだ原因は様々だが、ひとつにテレビ中継の環境が向上したことで、チケットを購入し、1シーズンすべてのホームゲームをスタジアムで観戦するティフォージが減少している傾向にあると考えられる。


確かに販売期間は9月8日まで数日残っている。ここから華麗なる巻き返しが必要なのだ。そう、木曜日の夜に行われるスロバン・ブラチスラバ戦と同じように、今のローマには逆転劇が必要なのだ。