ついに決別へ――。声優の平野綾が約14年間所属した事務所を退社、新事務所へ移籍すると発表し、波紋を呼んでいる。

 平野といえば、昨年あたりから自らのブログやツイッターで事務所批判とも取れる発言を繰り返しており、今回の退社に際しても、8月12日付の自身のブログで、昨年10月から同事務所を辞めるため協議を続けてきたことを明かすなど、円満退社ではなかったことをほのめかしている。声優業界に詳しいライターがこう語る。

「事務所が彼女のことをコントロールできていなかったので、当然といえば当然の結果。そもそも平野は昨年、より広い芸能活動をしたいという本人たっての希望でアニメセクションから芸能セクションへ事務所内で部署替えしてます。結果的に、一声優から人気タレントへと順調にステップアップできていたのに、彼女は『私が積み重ねてきた今までを、すべて否定されてる』とブログに書き込むなどした。事務所からすれば『おまえがこうやりたいって言ったんだろ』って話。第三者から見ても、平野の言動は理解しかねます」

 業界関係者からは前事務所に同情的な意見が多いようだが、平野サイドの言い分に耳を傾ける向きも一部ではある。

「彼女は以前からアーティスト志向が強いので、表現者として制限を設けたくないという気持ちがある。その部分で前事務所の考える戦略的な部分と折り合いがつかなかったことも退社の理由のひとつで、一方的にどちらが悪いという話ではない」(業界関係者)

 一方、今回の騒動にファンは「これで“オタ切り”も最終段階に入るのでは?」との警戒心が広がっているという。というか、“オタ切り”って……ナニ?

「われわれ、オタクファンを切ることですよ!」そう声を荒らげるのは30代の平野ファンの男性だ。

「声優でブレイクした彼女にとって、本来のファン層っていうのはオタク。『声優とはかくあるべし』みたいな考えがあって、具体的に言うとピュアで、もっと言うと処女……。最悪、処女性が色濃くあってほしい! でも、事務所とのゴタゴタを見せつけられるわ、昨年8月に深夜番組で突然、恋話(こいばな)解禁するわで、彼女はことごとくわれわれを裏切ってきた! つい最近も、彼女らしき女性の“にゃんにゃん写真”が雑誌に掲載されてしまったし……。写真は不可抗力かもしれませんが、彼女のオタ切りの破壊力はハンパない。もうついていけません」

 この男性ファンによると、特にここ一年の平野綾によるオタ切りで「ファン数は3分の1程度に減少している」と断言する。こういった声に平野と共演経験のある声優はこうフォローする。

「彼女はバカ正直すぎるんです。女性声優は処女じゃなきゃいけないって言われるけど、そんなコがいるわけない(笑)。みんなそれなりに恋愛しているわけだし。私は隠さないでいきたいって考えもけっこうだけど、プロならほかの声優のようにうまくオンとオフを切り替えるべき。でも、彼女は人間的にもいいコだし、仕事への取り組みも超マジメ。少し不器用なだけなんです」

 今後の活動について、彼女はすでに新たな事務所と日々話し合いを続けていると明かしている。気になるそのスタンスとは?

「これからはライブ活動が中心になるのでは。もっとも、平野は声優もバラエティもすべてやりたい人。それに恋愛の話だって奔放にしていくでしょう。そういう意味では、オタ切りは止まらないどころか、さらに強化されていくハズ。そういったスタンスに耐えられる器の大きいファンならOKでしょうが、それがムリならファンをやめないと余計に苦しむことになるのでは……」(前出・ライター)

 今後の彼女の展開に注目だ。

(取材・文/コバタカヒト)


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