セスクがアーセナルに不満爆発「タイトル獲得か若手育成か決断する時期に来ている」

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 アーセナルのキャプテンを務めるスペイン代表MFのセスク・ファブレガスは、クラブがどのようなスタンスを持ち戦っていくのかについて、決断する時期に来ていると、不満を爆発させている。イギリス紙『ガーディアン』が報じた。

 以前はティエリ・アンリ、パトリック・ヴィエラ、ロベール・ピレス、フレデリック・リュングベリといったタイトル獲得経験のあるベテランプレーヤーが数多く在籍していたアーセナル。しかし、近年は若手を重視するあまり、ベテランプレーヤーの放出が相次ぎ、タイトルからも遠ざかっている状況だ。今シーズン、タイトルを獲得できなければ6年連続で無冠という事態に陥る。

 セスクは、アーセナルの現状を危惧し、もしタイトルを本気で獲得する気があるなら「決断する必要がある」と語っている。

「もし(バルセロナの)ジョゼップ・グアルディオラや(レアル・マドリードの)ジョゼ・モウリーニョ、(バレンシアの)ウナイ・エメリらが3年間タイトルから遠ざかれば、彼らは監督を続けられないだろう」

「もちろん、アーセナルでは状況が異なる。アルセーヌ・ヴェンゲル監督は知的な人物で、クラブは違う価値観を持っている。チームは毎年チャンピオンズリーグに出場しているし、若いプレーヤーを起用して財政的にも安定している。これはとても重要なことだと思う。でも僕は思うんだ。アーセナルはタイトルを獲得したいのか、しなくても良いのか、決断しなければならない状況に来ているとね」

「僕がここでキャリアをスタートさせてから、2005年にFAカップを制した。2006年にはチャンピオンズリーグで決勝にも進出した。バルセロナが僕らを倒して、優勝できなかったけど、クラブにとっては初のファイナルで、とても価値のあることだった」

「でも2007年から僕らは言い続けているんだ。『僕たちは勝てていないけど、良いプレーをしている』と。だが、しばらくすると気づいてしまう。例えば今シーズンのように4つの異なる大会でタイトル争いをしていても、最終段階に進むことはできない。だから決断しなければいけないんだ。タイトルを取りに行くか、選手を育てるのかをね」

「それに、若手を育てるにしても、以前は若い選手たちが経験あるベテラン選手から多くのことを学んでいた。今はより複雑な状況にある。ジャック・ウィルシャーがもう少し前の時代に現れていたら、彼はベテランから多くを学び取った。でも今は違う。どちらが良いか悪いかを僕が言うことはできないけど、以前はタイトルの取り方を知っている力強い選手たちとともにプレーできていたんだ。その方が若手の成長が早いことは明らかだよ」

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