いよいよ来週12日に開幕するプロ野球。見所の一つは、田中将大、岩隈久志の二大エースを擁し、メジャー帰りの岩村明憲、松井稼頭央が新戦力として加わった東北楽天ゴールデンイーグルスの戦いだろう。

とくに田中は岩隈から開幕投手の座を奪うと宣言していた。しかし、東北震災により、その開幕が延期になると、千葉(QVCマリン)での開幕戦は岩隈が投げ、田中は甲子園が舞台となるホーム開幕、15日の対オリックス戦に登場することになった。

5日深夜放送、フジテレビ「すぽると!」では、星野仙一監督の独占インタビューを放送。その裏側に迫った。

「これはね、正直いって田中が開幕だったんですよ。25日であれば。今バラしますけど。二転三転しましたでしょ。なかなか日程が決まらない。それともう一つ。我々主催の開幕が甲子園で行われると。甲子園ということで田中と思ったわけ。名古屋だったかな。田中を呼んで“お前に決めてた”と。“決めてた”って言ってんの。ボールに“3月25日、対ロッテ戦”って書いて渡したの。田中が投げようとするから“ボールをよく見ろ”って。ハッとしてポケットに入れてましたね」と語り、当初の開幕戦は田中が投げる予定になっていたことを明かした星野監督。

だが、開幕戦の延期が決まると、星野監督は「“実は田中。お前が生まれ育った甲子園がイーグルスの開幕なんだよ”と。俺はこれにお前をいかせたい。これがうちの開幕なんだ。千葉は岩隈でいかせてくれと。お前がどうしても千葉でいきたいのであればいいよと。優先するよと。したら、“甲子園でいきます”って言ってくれたのよ。あの子は性格いいからね」と、開幕=岩隈、ホーム開幕=田中に決定した経緯を説明した。

さらに、岩隈に対するフォローとして、「“ボールを渡して、もう田中に言ったからな”ってコーチに言ったら、岩隈にコーチが言って、その後、岩隈のところにいって、“ちゃんと切り替えてくれよ”って言ったら、“ハイ、分かってます”って。そういう会話はあったのよ」と話した星野監督。

もう一つの目玉である田中×斎藤佑樹については、「これはね、僕はマニフェストじゃないけど、うちの田中はローテーションを中心に回ってくれますから、斎藤君が頑張ってローテーションに加わってくるか。一日や二日ずらしても対戦を作りますよ。まあ、早めるってことはないけど、後ろにずらせるなら、相手に合わせる。梨田監督にもそれはお願いしている。ファンが観たい、望んでいるものに近付けるのが我々の仕事」と力強く語った。