中国では、一部男性の願望を示す「米国の家に住み、日本人妻を娶(めと)り、中華料理を食べる」とのたとえが存在するほど、日本人女性の人気は高く、「男性に尽くす」、「優しい」などのイメージが根強い。しかし、新華網ではこのほど、「日本人女性にはやはり日本人男性がお似合い」などとして、中国人男性によりふさわしい外国人女性を探る新たな「考証」が掲載され、注目を集めている。

 中国人男性が「生涯の伴侶」としてまず候補に挙げたのは、日本、フィリピン、欧米、韓国の女性たちだ。しかし、日本人女性に対しては、「男性にこびすぎる上、結婚後は働きたがらないのでは」と指摘。夫への依存心が強すぎる、などとして、日本人女性を真っ先に選択肢からはずした。

 また、フィリピン人女性については、「欧米の男性に人気」と紹介、「小麦色の肌、くりっとした大きな目、ぽてっとした唇は魅力的で、中国でも人気が高い」と絶賛する一方、「フィリピン人女性を妻として迎えた場合、自身に“売れ残った男”というイメージがつきかねない」、「中国人女性と比べて教育水準が低そう」などの偏見から、フィリピン人女性も候補からはずした。

 このほか、欧米の女性については、「我らの天敵」と形容。「お互いにべっ視し合っている」との根拠なき憶測にはじまり、「皮膚のきめの粗さや、立派な体格、移り気な上に“開放的”で、拝金主義的、自己中心的だ」など、思いつく限りの罵詈(ばり)雑言で欧米系の女性を批判した。また、彼女たちが向けるであろう、自身への期待やプレッシャーにも「重すぎて耐え切れない」などとこぼした。

 結局、今回の「考証」で最終的に選ばれたのは韓国人女性だった。中国人男性は、韓国人女性を「男性を立てる思いやりや、苦労にも耐える我慢強さをはじめ、審美眼、清潔感などがあり、子どもの教育にも熱心そう」などとベタぼめ。また、精神的、物理的自立の観点から「日本人女性とは違い、いざとなったら家計を支えるために働く覚悟もできている」などと言及し、「もし中国人女性が我々中国人男性を選ばなくなった日が来ても、私たちには韓国人女性がついている」などと「考証」を結んだ。

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 今回の中国人男性による「考証」には、中国の現代社会においても、バブル期の日本社会と同様、「高学歴、高収入、高身長」の男性がもてはやされるといった背景があると見られる。

 特に最近では、見合い番組のブームや、公園に出向いた親同士が子どもの見合いをセッティングする際に見られる、男性側の稼ぎや持ち家、自家用車の有無などの「条件重視」が、男性により強いプレッシャーを与えているとも考えられる。

 「男性に尽くす優しい」だけの日本人女性から、「優しいだけでなく、精神的、物理的自立も持ち合わせていそう」な韓国人女性を選んだところを見ると、中国人男性も相当に疲れているのだろう。

 しかし、最後の一文には、本当は中国人女性に選ばれたい、との「本音」も見え隠れしており、中国人男性が示すSOSと取れなくもない。中国人男性が結婚へのプレッシャーから解放されるのはいつの日か。(編集担当:金田知子)



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