失望したとか、念も送らないとか、そんなアホな話を多く聞くのだが、たいしたことはない。強引に広島-川崎Fに例えてみると

立ち上がりが悪くてキレキレのジュニーニョに中島が振り切られて決められちゃった。その後盛り返したけど、最後に逆転を狙って攻めたら失点してしまった。

となる。絶望したり、全否定したり、そういう試合ではないはずだ。内容を冷静に見ると、過半の時間で優位だったと言うことは出来よう。ただ、サッカーの勝負はゴール数で決まると言うことと、開始直後と終了直前という失点時間が悪い。それだけだ。0-1から攻めまくって0-7で負けても、次への糧だと割り切った広島サポの方がよっぽど腰が据わっている。

なのに、結果として、日本代表はダメだという論調になっているのは笑える。どんだけ一喜一憂してるんだw

さて、負けた言い訳をしていこう。

■切り替えの早い、カウンター狙いのチームには弱い

こんなものは既知の問題である。以前も書いた通りである。

従って、先取点を取られたことについての反省はあっても、その後点を取られなかったのはそれでよいのだ。

最後のPK
僕には楢崎が余裕を持って飛び込んだように見える。だとしたら、問題があるとしてもチームの組織としてではなく、個人としての問題だ。楢崎に問題があるとも思わないが、ないとも思わない。繰り返すが、監督とかチームに関する問題では無かろう。

■守備:強化してきた点を見誤ってはならない

守備については、概ね良かったのではないかと思う。そりゃ決定機の2つや3つは作られてはいるが、このレベルではそのくらいは作られるのは当然だ。概ねいい、というのはかなり良い評価だと思う。

さて、その根拠というのは組織では崩されていないと言うことだ。

1点目は素直に朴智星を褒めるべきだ。ボールを奪った巧さ、右腕一発で今野を吹っ飛ばした強さ、シュートスポットまで瞬時に至ったスピード、そしてシュート、すべて完璧だった。あんなの止まらねーよw

2点目は前述の通り、個人の問題だ。

■ドイツ以降の4年で強化した点

さて、この4年間、守備について日本は何をやってきたかを考えてみよう。一言で言うと

組織的な守備で個の弱さを補う

である。この点については、カウンターに弱いということと裏表である。相対的に個で弱いために組織でない、個で守るカウンターにも弱い。道理も道理だ。
これについては、韓国戦で一応の安心感を得た。あとはメンバー発表会見でも言っていたカウンター対策はやらねばなるまい。一応は。

とはいえ、個でも大した物だと思う

「組織的なところでは大丈夫、でも個では(ry」と書いてみたものの、個でも悪かったわけではない。朴智星にやられたのは点を取られたときだけで、あとは長友が押し込む時間が多かったし、個別にダメダメだったわけでは、決してない。

「個が弱い」はヨーロッパ・南米の選手が比較対象であるので、当たり前ではあるが。

■モチベーションの違い

これはあまり書きたくはないが、やはり大きかったのだろう。

まだ最終メンバーの23人が決まっていない、ケガを厭わず死にものぐるいで23人に向けて残ろうとする韓国の30人と、既にメンバーが決まっていてケガを避けてきちんと南アフリカに行きたい23人。

あと一歩が出てきたり、あたりの激しさが変わったりというのはあるだろう・・・。

■進退伺を出した岡田監督の気持ち

僕はハナから何も言うつもりはなかったし、前述のように悪い試合ではなかったのである。

フジテレビが言うように、応援する価値があるかどうかを見極める試合でもなかった。そんなものを今更見極める必要がある奴は今までの試合で見極められなかったと言うことであるから、応援する側の準備不足である。今更見極めとかやかましいわ。

守備は一定の計算がついた。なのに岡田監督は進退伺を出した。なぜか。負け続けたからでも、批判されてしまったからでもない。

韓国に負けたからだ。

ただ、韓国に負けたからだ。

岡田監督は韓国がベスト4に入った夜、泥酔してホテルのドアで前後不覚のまま気を失うくらい、韓国に対して強い対抗心を持っているというのはよく知られることだ。韓国との対決にここまで考える監督がいただろうか。いくらメディア対応がまずくても、ファンに対して何も求めなくても、憮然としても、俺は応援する。

まあ、そんなことは就任時に決まっていたのだが。

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