「次世代iPhone」を報じたGizmodo、警察が捜査中

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Miran Pavic


Photo: Gizmodo

技術系サイトGizmodoが次期『iPhone』のプロトタイプと考えられる遺失物を買い取り、4月19日(米国時間)に報じた件について、米国の警察が捜査を進めている。

警察関係者は4月23日、この件が刑法に違反している可能性があるとCNETに語った

報道によると、今回の情報漏洩は、カリフォルニア州クパティーノに本社を置く米Apple社のエンジニアが、同州レッドウッドシティーの地元のバーにプロトタイプを持ち込み、そこに置き忘れたことで起きたという。Apple社にとって前例のない情報漏洩だ。

Gizmodoは、この機器を見つけた匿名の2人がまずApple社に返却しようと試み、その後同サイトに5000ドルで売り渡したと主張している

警察の捜査対象が、Gizmodoに絞られているのか、あるいはプロトタイプを見つけて売った2人も含まれるのかは、明らかになっていない。Apple社からこの件の報告を受けた地元警察は現在、刑事告発の手続きが取られるべき事件かどうかを見極めようとしている。この捜査の指揮は、サンタクララ郡の地方検事局が執っていると考えられている。

写真と動画が公開された後、Apple社はGizmodoに連絡を取り、自社の製品を返却するよう要請した。Gizmodoはこれに応じた。

秘密主義で有名なApple社は、発表前の製品に関する情報を掲載した「噂サイト」を攻撃することで知られている。Apple社は2005年、同社の噂を扱うブログ『Think Secret』を相手取って訴訟(日本語版記事)を起こした。この訴訟で同社は、Think SecretのオーナーであるNick Ciarelli氏が、人々に秘密保持協定を破って製品情報を提供するよう奨励し誘導することにより、取引法に違反していると主張した。3年の法廷闘争の後、Apple社とThink Secretは和解し、Ciarelli氏は同ブログを閉鎖することで合意した。

[Apple社の共同創設者であるSteve Wozniak氏は、iPad発売開始直前の真夜中に同氏にiPadを触らせてくれたApple社の技術者が解雇されたと述べている]


WIRED NEWS 原文(English)

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