ラツィオのクラウディオ・ロティート会長はDFアレクサンダー・コラロフのインテル移籍について、「インテルと話したことはない。そんな話はないと思うね。理由は簡単だ。コラロフは売りに出ていないからだよ」と話している。だが実際は、単に状況がストップしているだけなのだ。インテルが焦ってはいないからである。今週中に交渉が加速化することはないだろう。

また、コラロフとのトレード要員に使われる可能性があるDFダヴィデ・サントンについて、インテルのマルコ・ブランカTD(テクニカル・ディレクター)は、「サントンは売りに出していない。彼はインテルの現在と未来を表す選手であり、これまで完全に満足させてくれている」と強調している。ただし、かりにサントンのレンタル移籍が実現しなくても、コラロフ獲得が破談になると決まっているわけではない。インテルにとってコラロフは役に立つ選手であり、FWゴラン・パンデフの一件を受け、ロティート会長がさらに移籍金ゼロで選手を失うリスクを負うことはあり得ないからだ。

一方で、インテルが来シーズンの補強に向けてリストのトップに掲げているのが、ジェノア所属で現在はバーリにレンタル移籍中のDFアンドレア・ラノッキア(21)だ。マッシモ・モラッティ会長も獲得を認めている。ラノッキアは若く、素晴らしいクオリティーを持ち、ピッチ内外での振る舞いも良く、そしてイタリア人だからである。

インテルがラノッキア争奪戦のポールポジションに立っているのは偶然ではない。手中に収めていると言うこともできるだろう。そして、インテルがそれを逃すことはあり得ないと見られる。