出場機会のない選手は満足することができない。サッカーでは常にそういうものだ。仕事であると同時に、楽しみでもあるからである。偉大な選手であれば、そうあり続けたいと願うものだ。特に、それが可能だと感じているならなおさらだ。ミランの場合、満足していないのは、FWフィリッポ・インザーギとMFリーノ・ガットゥーゾ、そしてGKクリスティアン・アッビアーティの３人である。

インザーギは明確な戦術プロジェクトから外れている。センターFWは大きく、パトやロナウジーニョを助け、エリア内で空中戦ができなければいけない。マルコ・ボッリエッロはこの任務を非常によくこなしており、インザーギは自分の出番を待っているが、なかなかその時は訪れていないのだ。

彼は自分がまだミランの役に立つことを示せると確信しており、アドリアーノ・ガッリアーニ副会長の「引退するときを決めるのはインザーギ」という言葉を疑っていない。だが、春の契約延長オファーでインザーギに提示されるのは、100万ユーロ（約１億3000万円）以下だろう。そのとき、彼は決断を下さなければいけなくなる。パルマやその他のチームが代理人に接触しており、簡単な決断にはならないだろう。

ドレッシングルームで常にポジティブな姿勢を見せるインザーギと違い、先日不満を表したガットゥーゾは、ますます移籍希望を強めているようだ。そこには、プライドの問題もある。ポイントは、（ワールドカップイヤーということもあり）コンスタントに試合に出たいというガットゥーゾの希望だ。一方で、レオナルド監督にとって彼はもはや控えでしかない。ガットゥーゾはまだ決断を下していない。近いうちに考えをまとめ、ミランに残るか、出て行くのかを、ガッリアーニ副会長へ伝える時がやって来るだろう。

アッビアーティが道を失ったのは、３月にひざを負傷したときだ。手術を受け、リハビリをし、準備を進め、すべてが順調だった。ただ一つ、試合にはジーダが出場し、ベンチにはマルコ・ストラーリが座り、アッビアーティがスタンド行きとなっていることを除けば。レオナルド監督はアッビアーティがまずユースチームと試合をしなければいけないと見ているが、これはまだ実現していない。そして、アッビアーティの不満は増している。