5日に行われたセリエA第15節、ユヴェントス対インテルの一戦は、ホームのユヴェントスが2−1と勝利した。ここから、どんなことが分かるだろうか? それは、おそらく避けることはできないと思われていたインテルの一方的な支配がなくなるかもしれないということだ。インテルが優勝候補なのは変わらない。ミランとは4ポイント、ユヴェントスとは5ポイントの勝ち点差をつけている。

だが、直接対決での勝利がユヴェントスに再び野望を抱かせた。一方、リーグ戦5連勝で、10試合負けがないミランは、よりファンタジーのあるチームだ。各個人のひらめきで、“戦艦”のインテルやユヴェントスをかわすことができる。前半戦の最終節、1月10日に行われるユヴェントス対ミランの一戦に注目が集まるだろう。だがまずは、5日の試合からインテルについて、どんなことが読み取れるかを見てみよう。

インテルは敵地でユヴェントスと互角に渡り合った。敗れたのは全体的なパフォーマンスで下回ったからではなく、ディテールによるものだ。ただ、インテルはマイコンが出場停止だったこと、またヴェスレイ・スナイデルが欠場したことの影響を受けた。

前日記者会見でジョゼ・モウリーニョ監督が言ったように、「結果に関係なく、首位のままトリノを去る」状態で、大きな勝ち点差をつけていたにもかかわらず、インテルが全体的にナーバスだったのは驚きだ。実際の試合は、特に激しい闘争心やフィジカルのぶつかり合いが見られるものとなった。おそらく、インテルはもう少し賢く試合をコントロールしようとしても良かったのではないだろうか。

アウェーでの初得点となったサミュエル・エトーのゴールは、今後に向けての良いメッセージと言える。一方、終盤の苦戦についてはそうと言えない。3人のストライカーを起用し、さらに終盤にはもう一人を増やしたにもかかわらず、ラストパスを出し、動きにクオリティーをもたらすスナイデルがいないことで、ゴールチャンスをつくることができなかった。

スクデット争いがどうなるかは、チャンピオンズリーグ次第となる。ユヴェントスもミランも、そしてインテルも、グループリーグ最終節からは“生きるか死ぬか”の一発勝負に臨むこととなる。ヨーロッパの舞台から去ることになれば、すべての意識をリーグ戦へ向けられるという意味で、アドバンテージになり得るだろう。だが、スクデットを争う3チームに、そんなことは言えないだろう。