とりあえずビール」の言葉が表すとおり、ビールは大衆的な飲みやすいお酒として親しまれてきました。近年、消費量は落ち込んでいるもののビール党員はまだまだ健在。様々な個性をもったビールが今も次々と世に出てきているわけですが、とある醸造所で「少量で飲まないと危ない」レベルのアルコール度数を持ったビール、その名も「戦術核ペンギン(Tactical Nuclear Penguin)」ビールが作られたそうです。

詳細は以下。
The World's Strongest Beer: Tactical Nuclear Penguin

一般的にビールやワインなど原料を発酵させて作る醸造酒のアルコール度数は、蒸留酒よりも低くだいたい15〜20%程度。しかし、この「戦術核ペンギン」は通常のスタウトビールを摂氏マイナス20度で凍結、融点の違いを利用して水分を除去しアルコール度数を32%まで高めることに成功しました。戦術核並の強さのビールを、ペンギンの住む温度で作り上げたということで「戦術核ペンギン」と名付けたそうです。

これが「戦術核ペンギン」を製造しているBrewOneの経営者達。
Tactical Nuclear Penguin on Vimeo


まずアルコール度数10%程度のスタウトビールを8ヶ月ずつ、2種類の樽に計16ヶ月間寝かせます。


その後、マイナス20度の貯蔵庫に保存。


見事シャーベット状に。


時々かき混ぜながら凍らせていきます。


アルコールの融点は水よりも低いので、凍らず分離できるというわけ。


これを21日間くりかえすとできあがり。


経営者のジェームズ・ワットは「このビールは、既存のビールの限界を押し上げまったく新しいレベルに進化させた」としていますが、伝統的な英国のビール業界では「ただのひねくれた宣伝戦略」と批判もある模様。500本限定で、最初の250本は一本35ポンド(約5000円)、残りの250本は、BrewOneの株式とセットで1本250ポンド(約35700円)で売り出されます。

・関連記事
世界で最も高価なビール3種類 - GIGAZINE

ちょっと欲しくなってしまうユニークなビールの栓抜きいろいろ - GIGAZINE

138カ国のビールの値段を比較できるサイト「Pint Price」 - GIGAZINE

中にビールの入ったUSBメモリが登場 - GIGAZINE

娘をビール100ケースで売った男が逮捕される - GIGAZINE

ピッチャーに入ったビールをわずか5秒で一気飲み - GIGAZINE

ビール好きの男性に残念なお知らせです - GIGAZINE

記事全文へ