MEG(撮影:冨田 望)
 今年6月に中田ヤスタカ(capsule)サウンドプロデュースによるアルバム「STEP」をリリースした後、8月には東京・SHIBUYA-AXにて即完となった初ワンマンライブ“PARTY”を大成功の内に終えたMEG。休むこと無く9月には続くニューシングル「PRECIOUS」を発売した彼女が、12月には規模を拡大して東京・名古屋・大阪のZeppにて追加公演“BLACK”を開催。15日のZepp Tokyoは即日ソールドアウトとなり、ファイナルを迎えた。

 観客はMEGが提案した「ドレスコードは“BLACK”」をテーマに、Tシャツ、セーター、ワンピースなど黒を基調とした思い思いのファッションで集まり、開演時刻が近付くにつれてフロアは徐々に黒一色へと染められていく。場内の照明が落とされるとステージ上のヴィジョンには「WELCOME」の文字が映し出され、オープニングナンバー「PRISM BOY」のイントロが鳴り響く中、ヴィジョンの背後からMEG本人が登場すると、オーディエンスの興奮は一気に高まっていった。

 SHIBUYA-AXでの“PARTY”同様に、Zepp Tokyoにはホール会場並みの2階建てのステージセットが持ち込まれ、「Girly Step」で1階へと降り立ったMEGは体を左右に揺らし、軽やかにリズムを刻む。続く「MAGIC」では、ヴィジョンにマスコットダンサー“リウさん”が映し出されたかと思えば、MEG同様にその背後から本物が登場し、再び観客を驚かせた。

 ここで一旦ステージからMEGが姿を消したかと思えば、ヴィジョンには某“夢のオーディションバラエティー”さながらに、プロデューサー・MEGが登場。「あのー、前回のライブをもう1回見てたんですけど、なんかもうちょっとパッパッパッてしたい所があってー」とのお言葉から始まり、豪華な紹介Vとともに加入が発表された運動神経抜群の新メンバー“イカスミくん”は、フロアライクなアップナンバー「SUPERSONIC」で華麗なダンスを披露した。

 グリーンのレーザーライトが場内を照らし出す「SEARCHLIGHT」から、続く「I'm in LOVE」では、サビで一斉にタオルを振り回すオーディエンスの多さに、さすがのMEGも驚いた様子。ガチャピンを尊敬するイカスミくんによる華麗なチャレンジシリーズが上映された後は、一転した雰囲気で2002年にリリースしたデビュー曲「スキャンティブルース」を披露した。

 「KITTENISH」の後はライブ中盤にして、この日初めてのMC。先ほど登場した衝撃のイカスミくんについて「こういうどっちでもいいことから、このライブの準備は始まるので。このためにゴーカート場を貸し切るっていう(笑)」と遊びとはいえ、やるからには手抜き無しに取り組むMEGらしいコメントを述べた。

 スポットライトに照らされたMEGはステージに腰かけ、「LOVE LETTER」を甘い歌声でしっとりと聴かせる。続いては「恋の爆弾」をBGMに「PRECIOUS」のミュージッククリップと同じく、花瓶とお皿が宙を舞うMAGICショーがスタート。テーブルクロスに包まれて姿を消したMEGに代わってリウさんのオンステージとなり、最後は再びお皿の中からMEGが登場して、「PRECIOUS」を観客と一体となって歌った。

 昨年の誕生日に発売となった記念すべきメジャー移籍第1弾シングル「OK」を歌い終え、「早いもので、あと2曲となってしまいました」との言葉に、客席からは「えぇー!」と大きな声が上がる。「遠くから来て頂いて、本当にありがとうございます」と述べたMEGは、ミラーボールから降り注ぐ無数の光の中、感謝の気持ちを伝えるように「NATALIE」をしっとりと歌い上げた。ラストはダンサー総登場で元気に「ROMANTIKA」で盛り上げると、「サンキュー!バイバイ、MEGでした」と本編のステージを終えた。