MEG
 前作「BEAM」からわずか半年、今年6月に中田ヤスタカ(capsule)サウンドプロデュースによるニューアルバム「STEP」をリリースしたMEG。今夏はSUMMER SONICを始め数多くのフェスへ参戦を果たし、今月28日にはSHIBUYA AXにて初のワンマンライブ“PARTY”を開催した。

 チケットは発売後に即完売しており、会場前にはオフィシャルグッズを買い求める人が朝から列を成した。会場に一歩足を踏み入れると、裏原宿で盗難が続出した“お尻”ポスターでお馴染みの巨大ハートがお出迎え。ジャケットさながらに記念撮影をすることができるフォトブースの次は、MEG行きつけの美容室BLOCとのコラボレーションにより白いマネキン達にカラフルなヘアをアレンジした展示が設置され、異空間を演出していた。

 3色の光を放つライトブレードを手にしたオーディエンスがフロアを埋め尽くす中、ステージ上のヴィジョンがカウントダウンをスタート。観客の鼓動が高まっていく中、カウントゼロと同時にまるで“MAGIC”のように現れたMEGは、「PRISM <extended mix>」より華やかに“PARTY”の幕を開けた。

 ステージ中央から放たれたレーザービームがホール内を照らす中、2匹の銀猫ダンサー“リウさん”を従えたMEGはファッションショーさながらランウェイのように突き出たステージへと飛び出す。インディーズでリリースした限定シングル「甘い贅沢」、“It's a party”とフロアを揺らす「SUPERSONIC」、キラキラの魔法の世界へと誘う「MAGIC」と続けざまに披露すると、一旦ステージから姿を消した。

 飼い主不在のステージでは、ヴィジョンに休憩中のリウさんの姿が。いつもステージ上ではMEGとともにキュートなダンスを披露している2匹だが、イスに腰掛けると「大丈夫?」「疲れたなー」と中の人がしゃべり出す。どこかで聞き覚えのある声の持ち主は、おぎやはぎ。2人のショートコントの様な会話に、会場中が笑いの渦に包まれた。

 1974年に安西マリアがリリースした「恋の爆弾」のカバーから、MEGの愛する黒猫“リウさん”の気持ちを代弁したかのような「KITTENISH」への繋ぎでは、ステージ上で早着替えを披露。ajapaiの手によって攻撃的なアッパーに生まれ変わった「LOVE LETTER <ajapai mix>」に続いては、再びおぎやはぎによるリウさんのオフステージが映し出された。

 鮮やかな濃紺のワンピースドレスに着替えて登場した後半は、「OK」と同じく蔦谷好位置の原曲を中田ヤスタカがミックスした「ROCKSTAR <yasutaka nakata 128mix>」からスタート。「SEARCHLIGHT」で広い海の底を照らすように潜っていくと、岡村靖幸のカバーとして2003年にリリースした「イケナイコトカイ <valou mix>」では、大自然の映像の前でスポットライトを浴びながら、幻想的なムードの中で感情を込めて歌い上げた。

 再びMEGの消えたステージでは、レーベルメイトの鼠先輩がまさかの登場。オリコン演歌・歌謡ランキングで1位を獲得したデビューシングル「六本木〜GIROPPON〜」を歌い上げると、大盛り上がりの観客の反応に満足気な様子で去っていった。入れ替わりで戻ってきたMEGはSHIBUYA-AXにまつわるエピソードを明かし、念願の初ワンマンの実現を喜ぶと共に、観客へ感謝の言葉を述べる。そしてこの日、広島から両親が観に来てくれていることを告げると「いつも ほんとに どうもありがとう」と気持ちを込めて「NATALIE」を歌い、最後は「ROMANTIKA」で本編のステージを後にした。

 2度のアンコールでは、12月8日Zepp osaka、9日Zepp Nagoya、15日Zepp Tokyoにて更にスケールアップした“PARTY”追加公演を行なうことを発表。9月17日にリリースするニューシングル「PRECIOUS」を会場中が一体となって歌い踊ると、「いよいよ本当に最後の曲になりました。本当に今日は私の方が夏のいい思い出になりました。どうもありがとね!」と「HEART <PARTY MIX>」で大歓声に包まれる中、「“PARTY”エスコートは、MEGでした!」とステージを後にした。