「ドログバに3000万ユーロ(約46億円)を用意するか、もしくはメッシとの取引か」。これはバルサがチェルシーのFWディディエ・ドログバ獲得に向け連絡をしてきた場合、チェルシーのオーナー、アブラモビッチ氏が用意している返答であるという。

「エトーと一緒にプレーしたい」と自らの希望をはっきりと口にするなど、ドログバの最近の発言から今シーズン終了後にもチェルシーに別れを告げる覚悟はできていると推察される。そのエトーはバルサであと何年もプレーするつもりでいることから、ドログバが「エトーと一緒にプレーする」という希望を叶えるにはバルサへの移籍となる。

 一方、チェルシーもこの冬の移籍マーケットでアネルカを獲得。これはドログバ放出に備えてのものという見方が強い。さらに、ドログバの代わりとなる看板選手を必要とするチェルシーは、ファンに夢を与え、満足させる力を持つ選手、バルサのメッシかミランのカカのどちらかの獲得を望んでいるとイングランドのメディアが報じている。

 ただ、メッシについて言えば、彼の違約金が1億5000万ユーロ(約233億円)に設定されていることからも分かるようにメッシ獲得のハードルは非常に高いし、バルサのこれからを引っ張っていくメッシをクラブが手放すとは到底考えられない。ましてや、ドログバとメッシの交換トレードもあり得ないだろう。それに、その豪華なFW陣の顔ぶれから考えてもバルサがドログバ獲得に乗り出すとは現状では考え難い。アブラモビッチ氏が用意している返答が使われる可能性は今のところ低いということだ。

(スペイン通信)