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 14日放送の『モーニングショー』(テレビ朝日系)でコメンテーターの玉川徹氏が、白血病を患った競泳・池江璃花子選手に対し不適切な発言をした桜田義孝五輪担当相を厳しく批判。その内容が物議を醸している。

 番組では批判の対象となっている桜田五輪相の発言を紹介。同大臣は記者からの質問に対し「正直なところびっくりしました」「一日も早く治療していただいて、元気な姿に戻っていただきたいっていうのが私の率直な気持ち」とおもんばかった。

 そして記者から「競泳の中ではですね、最も(期待されている)」と声をかけられると「金メダル候補ですからね。日本が本当に期待している選手ですからね。本当にがっかりしております」と発言。続けて「早く治療に専念していただきたい。また元気な姿を見たい」とした。

 「オリンピック担当大臣としてはオリンピックで水泳の部分もね、非常に期待してる部分があるんですよね。1人リードする選手がいるとみんなその人に釣られて全体が盛り上がりますからね」と、競泳への期待を口に。「そういった盛り上がりが若干下火にならないかなと思ってちょっとそれを心配してますよね」と発言していた。

 桜田大臣はその後何度も「治療に専念してほしい」「頑張ってほしい」と繰り返した。全体的に見れば野党が問題視しているのは、切り取ったごく一部の発言であり、不適切発言も記者からの質問に対して答えたものであることが分かる。

 その後桜田大臣は衆議院予算委員会で野党の追及を受け発言を撤回するが、番組サイドは「オリンピック憲章を無視した発言」とし、桜田大臣はオリンピック憲章を読んでいないと糾弾。そして不適切発言が多いことについては、「評価は人に委ねたい。自分には理解できない」と話していると紹介。コメンテーターの高木美保は「反省力がない」「大臣の資格がない」と切り捨てた。

 さらに激怒したのが玉川徹氏だった。

 「私には理解できませんっていう意味が理解できません。理解できないんですよね、なんでこういうのは不適切な発言が連発するかをご本人がって言ってるんですよね」と憤った。

 さらに「理解できないっていうふうな人を、大臣の資質とかそういう問題じゃないんじゃないのかなと思いますよね。つまりなぜ自分がその不適切な発言を連発するか自分では分かんないっていうことだから、なんでこうやって騒ぎになってんのかも分かんないってことでしょ」と糾弾した。

 玉川氏の怒りは収まらない。「言葉っていうのは政治家にとっては『命』ですよ。議員っていうのは、まさにその『議』という字は話し合うという意味ですから、あの話をもって相手と自分のその意見を交換し合うと。そうやって国の行き先を決めるっていう仕事ですからね」と議員という地位の重さを強調。

 「そうすると言葉をちゃんと分かってない人が続けてはだめだ。よく野党が何か問題あるとすぐに『辞めろ辞めろ』って言うのもどうかなと僕は思ってたんだけど、今回はその『大臣辞めろ』とかそういうレベルじゃなくて、政治家として『この人続けていいのかな』って思いますけど」とまくしたて、桜田五輪相に「政治家としての資質がない」と激しく非難してみせた。

 一連の玉川氏の発言は賛否両論を呼んだ。支持層からは「その通りだと思う」「桜田大臣は資質がないと言われても仕方ない」などの声が出たが、「全体の発言を見ればごくわずかな言葉の選択ミス」「メディアが勝手に失言に仕立て上げて大臣を辞任させることのほうが怖い」など、反対意見も出た。

 また、「桜田大臣の言葉のチョイスはおかしいがこれを国会で取り上げることは池江選手の白血病を政争の具にしているように見える」「これ以上問題視するのは池江さんに迷惑」といった声や、「辻元清美議員のほうが問題」「与党の人間ばかりを攻め立てるのはおかしい」という声も散見される。