ダニエル太郎「複雑な心境」。相手の途中棄権により自身初の全豪2回戦進出[全豪オープン]

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「全豪オープン」(オーストラリア・メルボルン/1月14〜27日/ハードコート)の大会2日目、男子シングルス1回戦でダニエル太郎(日本/エイブル)がタナシ・コキナキス(オーストラリア)と対戦。5-7、4-2の時点でコキナキスが棄権し、ダニエルが自身初の「全豪オープン」2回戦進出を果たした。試合時間は1時間32分。

勝利したダニエルはデニス・シャポバロフ(カナダ)と2回戦で対戦する。シャポバロフはパブロ・アンドゥハル(スペイン)を破っての勝ち上がり。


第1セット、第5ゲームで先にブレークを喫したダニエル。しかしゲームカウント4-5で迎えた第10ゲーム、ミスの増えたコキナキスに対し、しっかりと攻めたダニエルがブレークバックに成功して望みを繋ぐ。しかし続く第11ゲームで再びブレークを喫し、第1セットを5-7で落とした。


続く第2セットではお互いにキープが続いたが、第6ゲームでダニエルがデュースに持ち込んで粘り、ブレークに成功した。そして第7ゲームで30-0となったところでコキナキスが途中棄権を申し出てダニエルの勝利が決まった。


コキナキスは右肩と右胸にテーピングをしており、試合中もしきりにそこを気にしていた。また、第2セットの第3ゲーム終了時にメディカルタイムアウトを取っていた。2015年に右肩の手術をしたコキナキスだが、今回は肩とそこから胸にかけての筋肉に痛みがあったようだ。


試合後のインタビューでダニエルは「複雑な心境ですね。自分のサービスゲームでは良いプレーができていたとは思いました。相手のサーブを見ると、怪我をしているなとは感じましたが、なかなか振り切れなくて」「次の試合のためにもう少し振り切れるようにしたいと思います」と語った。


「全豪オープン」の初戦ということについては「今日は意外と勝てる自信はありました。相手が怪我をしていなかったとしても、今日は湿気もあって暑い日だったので、フィジカル的には僕の方が長くいけると信じていました。2セットダウンになったとしてもカムバックできる自信はありました」「落ち着いてはいたのですが、怪我している相手には絶対負けたくないし。少し複雑な気持ちですね。でも、初めてオーストラリアで2回戦に入れて嬉しいです」と複雑ながらも喜びを語った。


また、「本当にラッキーな3週間ですね。ラッキールーザー、ラッキールーザー、相手のリタイアと続きましたから。でも、こんな幸運は自分が頑張っていないと来ないと思います。いくら彼の肩が痛くても自分のレベルが低いと負けていたかもしれませんし」ともコメントした。


次戦については「次も若手の相手、シャポバロフで、アウェイっぽくなっちゃうと思うんですが、もう少しフォアで振り切ってチャレンジャー気分で頑張りたいと思います」と抱負を述べた。


ダニエルとシャポバロフの試合は17日の木曜に開催予定。


(テニスデイリー編集部)


※写真は「全豪オープン」1回戦でのダニエル太郎(左)とコキナキス(右)
(Photo by Michael Dodge/Getty Images)