ロナウジーニョ氏はロシアW杯閉会式では太鼓を叩いていたが…(ロイター)

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 サッカーの元ブラジル代表MFロナウジーニョ氏(38)はまさかの金欠だった? スペイン紙「マルカ」など各メディアが、同氏の不思議な“懐事情”を報じて話題になっている。ロナウジーニョ氏は裁判所から高額な罰金の支払いを命じられたが、支払いが滞った。このため裁判所がパスポートを没収し銀行口座を差し押さえたところ、残金はわずか25レアル(約750円)だったという。現役時代の最高年俸は10億円を超えていたというのに…いったいどういうことなのか。

 世界屈指の“ファンタジスタ”に何が起きたのだろうか。ロナウジーニョ氏と、その代理人を務める実兄で、かつてJ1札幌でプレーした経験のあるアシス氏(47)は、ブラジル国内の自然保護地区で違法建築を行ったとして、地元裁判所から850万レアル(約2億6000万円)の罰金を命じられた。

 しかし、ロナウジーニョ氏の支払いが滞ったため、地元裁判所は海外逃亡を防ぐためにパスポート没収の裁定を下した。銀行口座も差し押さえたものの、口座にはわずか750円しか残っていなかったというから驚きだ。この件について、地元メディアは「華やかな現役時代とは裏腹に、引退後は苦しい生活を強いられていたようだ」と報じている。

 ロナウジーニョ氏は華麗なテクニックを駆使するドリブラーとして一時代を築いた。バルセロナ(スペイン)時代の2006年には欧州チャンピオンズリーグを制覇し、ブラジル代表としては02年日韓W杯での優勝に貢献。個人としても04、05年に国際サッカー連盟(FIFA)の最優秀選手賞を受賞し、まさに世界屈指のスターだった。

 15年に母国のフルミネンセとの契約を解除した後は所属先がなく、今年1月に現役引退を表明した。ただ、17日にドイツでのチャリティーマッチに出場予定だったように、引退後も世界中で開催される各種試合に出場。大手スポーツメーカー「ナイキ」や古巣バルセロナのアンバサダーも務めている。また、中国の企業と広告契約を結ぶなど第2の人生も順調で、生活に困窮する様子はうかがえない。何より選手時代の最高年俸は推定960万ユーロ(約12億4000万円)もあった。

 仮に資金がないとすれば、この数年で散財したというほかない。選手時代から華やかな場所を好む性格で夜遊びが絶えなかった。またブラジル国内のみならず世界各地に家族をつくり、養育費や生活費の支援をしている。遊興費も含め、ため込んだ貯金が底を突いたということなのだろうか。

 一方で、口座の残金が1000円に満たなかった裏には、差し押さえを見越して別口座に貯蓄を移し替えた可能性も指摘されている。高額な罰金の支払いを逃れるためで、当局が最初にロナウジーニョ氏とアシス氏のパスポートを没収したのも、海外に資金を移したとみている証拠だろう。アシス氏は12年4月に脱税とマネーロンダリングの罪で5年5か月の実刑判決を受けている。

 公認資格を持つ選手代理人は「ロナウジーニョが本当にお金がなくて困っているのなら、現役復帰もあるかもしれないな。走れないのならコーチとかも…。今でもネームバリューはあるから欲しいクラブはあるはず」と話す。果たして本当に金欠なのか。それとも支払いを逃れるための策略なのか。今後の捜査の行方が待たれるが…。