野村克也氏、日本シリーズMVPの甲斐拓也を称賛 「短期決戦はやっぱり捕手」
![野村克也氏](https://image.news.livedoor.com/newsimage/stf/9/d/9da062a5a62a594e633cc0106f22d927-m.jpg)
地元で3連勝し、王手をかけて広島東洋カープの本拠地マツダスタジアムに乗り込んだソフトバンク。野村氏は試合前に「そのまますんなりと優勝しちゃうんじゃないかな。今日決まっちゃうな」と、ソフトバンクの日本一を予想する。
すると、野村氏は「ベリーグッド」と甲斐を称賛。強肩の捕手は多いが、甲斐は「フットワークとモーションが良い。足の運びも良いし、スローイングも完璧」と賛辞を寄せた。
4回にソフトバンクが先制した流れでは、内川聖一が送りバントをしたことに、野村氏は「シーズン中にはないわな」とコメント。「最低でも進塁打という状況の中で手堅い選択をした。これが日本シリーズ」と、内川にバントをさせた工藤公康監督の采配をたたえた。
後がない広島だが、5回にグラシアルの一発でリードを広げられる。野村氏は「2アウトランナーなしで何に気をつけるって長打じゃん。どうぞ打ってくれみたいなスローボール」とコメント。「駆け引きとか読みとか状況判断をしていない」と、広島バッテリーに苦言を呈す。
苦しい広島は8回、今季で引退の新井貴浩を代打に出すが、ショートゴロに倒れる。野村氏は「最後の打席、ショートゴロか。寂しいな。このまま終わっちゃうの?」と、寂しそうにぼやいた。
だが、ソフトバンクは広島に反撃を許さず逃げ切り。試合後、達川光男コーチに電話して祝福した野村氏は「工藤監督は良いところに目をつけている」と、達川氏をコーチにしたことを評価する。
野村氏は「そのおかげで良いキャッチャーが育った」とコメント。「日本シリーズや短期決戦のビッグゲームはやっぱり捕手だよ」「目立たないけど、捕手は大事なポジション」と、キャッチャーの重要性を改めて強調した。
達川氏が甲斐は野村氏の本を熟読し、勉強して生かしていると話すと、野村氏は「恥ずかしいよ」と照れ笑い。現役時代の背番号19を甲斐が望んでいるとのエピソードに「光栄だよ」と喜んだ。