2018年6月、牛丼チェーン店の「東京チカラめし」が、創業から7年を迎えた。これを記念して、7日から10日の4日間限定で通常450円(税込・以下同)の焼き牛丼の並盛を280円で販売する「誕生祭」と銘打ったキャンペーンが実施されている。

「煮る」のではなく「焼く」牛丼を強みとし、1号店である池袋西口店のオープンから破竹の勢いで勢力を拡大。12年9月には100号店をオープンさせるなどしたが、18年6月現在、残存する店舗は10店舗。どのようにして事業の拡大を今後図っていくのだろうか、Jタウンネット編集部は7日、「東京チカラめし」の営業担当者に話を聞いた。


東京チカラめし 新宿西口1号店(Jタウンネット編集部、18年6月7日撮影・以下同)

来年もやります!

担当者は今回のキャンペーンについて、「7周年」にこだわったわけではないというが、店舗改装なども視野に入れるなど、「今後の進展」があるということで実施に至ったとし、

「まずはお客様への還元を図る狙いもありますが、我々としてはお客様の反応も見ることが出来ればと考えています。ちなみに、280円というのは創業時の販売価格です」

と説明。今回のキャンペーンが好評であることから、

「『焼き牛丼』にもニーズがあると考えています。一時期130店舗くらい出ていたんですが、高速出店しすぎて店舗がうまく回らなかったんですね。現在は、ようやく利益感覚も出てきまして、戦えるのではないかと考えています」

と、手ごたえを感じているようだ。

今後、新規出店などを視野に入れているのかとの質問には、「現在、戦略を練っているところです」とのこと。ただ、

「18年7月には1枚500円の『プラチナカード』を作り、大盛りなど計8種類のオプションを受けられるものを1万5000枚限定で発売します。また、来年も今年と同じような創業祭を行う予定です。1年に1回はやっていきたいと考えています」

と語った。

せっかくなので、Jタウンネット編集部の記者は6月7日、新宿西口1号店に焼き牛丼を食べに行ってみることにした。

店に入ると、男性の客がほとんどだったが、一部には女子高生らしき姿もあり、大盛況だった。「焼く」牛丼は、「煮る」牛丼に比べて提供に時間がかかるという話も聞いたことがあったが、1〜2分で提供されたので特に気にならなかった。


焼き牛丼。これで280円だから安い

一口食べれば、あまじょっぱいタレが肉に絡み美味しい。ちょうど、タレをつけた焼肉を米の上にのせて食べているような感覚だ。この味とボリュームで280円という値段は破格だろう――そう思いながら次から次へと口へ運び続け、5分とかからず完食してしまった。

いわゆる牛丼チェーン店の牛丼とは一線を画す「焼き牛丼」は、いまも健在だった。