ハリル氏は27日に都内で記者会見を行い、電撃解任について思いの丈を語った【写真:Getty Images】

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ハリル監督の就任当時、「韓国は羨ましい視線で日本を見た」 国民性含めて日本を称賛

 日本代表を率いたバヒド・ハリルホジッチ前監督は、7日付で代表チームの指揮官を解任された。

 27日に都内で記者会見を行い、電撃解任について思いの丈を語ったが、韓国誌「時事ジャーナル」は「なぜ日本はワールドカップ66日前に監督を更迭したのか」と疑問を呈し、羨望の存在だった日本代表が“ドタバタ劇”を演じ、「意外だった」と伝えている。

「ハリル監督就任当時、韓国は羨ましい視線で日本を見た」

 そう触れているのは、韓国誌「時事ジャーナル」だ。2014年ブラジル・ワールドカップ(W杯)でアルジェリア代表を率い、同国初の16強に導いたハリル監督を日本が招聘。「(ブラジルW杯で)ドイツと名勝負を繰り広げた名将を連れて来た日本は、ロシアW杯でアジア最高の成績を出す意欲に溢れていた。ハリル監督も“日本サッカーの世界化”を叫び、新たな挑戦を受け入れた」と続けた。

 同記事では、まず国民性も含めて日本を称賛している。「日本の特殊性は即応性である。徹底した計画で段階を踏んでいく。目的達成のために耐え、その完璧な初期計画を続けている。サッカーも変わらない。日本代表はいつもW杯が開催される4年単位で緻密な準備をする」と記し、言外にリスペクトの念を滲ませた。

日本の選択は「失敗への近道」と指摘…「あまりに意外だった」

韓国は日本のような緻密な計画と準備を羨望した」。ところが今回の監督交代劇で日本サッカー界は大きく揺れた。羨望の眼差しを向けていた日本の姿はそこになく、「ロシアW杯の過程で日本が見せた姿は180度違う」と触れている。

 日本サッカー協会(JFA)の田嶋幸三会長が4月9日に会見を開き、ハリルホジッチ前監督の解任、そして技術委員長を務めていた西野朗氏の新監督就任を発表した。

「一般的な視点で見ても、この時期の監督更迭と交代は失敗への近道である。日本がその選択をしたのは、あまりに意外だった」

 緻密であるはずの日本が見せた本大会直前の監督交代ドタバタ劇――。韓国メディアも仰天といった様子で、揺れる日本サッカー界を眺めている。(Football ZONE web編集部)