200km/hを超えていても確実に撮影されると言われている

 自動速度取締機、いわゆるオービスによって、違反者を特定するためには、クルマのナンバープレートと、ドライバーの顔が、くっきりと写真に写っていないと、証拠として採用されない。制限速度を大きく上回る、ハイスピードで走るクルマにピントを合わせ、ぶれない写真を撮影するためには、かなり高性能なカメラが必要になるが、オービスのカメラはどこまで優秀なのか?

 こればかりは試すわけにはいかないので正確なことはわからないが、高速道路の場合、オービスは制限速度+40km/h以上の車両に反応し、撮影する仕組みだといわれている(一般道では、制限速度+30km/h)。これは、一回の違反で即免停になる速度が基準らしい。

 そう考えるとオービスがメインターゲットにしているのは、(高速道路で)130〜160km/hぐらいで走っているクルマだと推測できる。つまり、この速度域のクルマならナンバーとドライバーの顔をはっきり撮影する可能性が高いということ。では、それ以上の速度になるとどうなのだろう。

 巷では、199km/h、あるいは220km/hがリミットという噂もあったが、今年3月、中央高速道上り車線を135kmオーバー=235km/hで走行し、オービスに撮影された男が逮捕された事件は、記憶に新しいところ。

 逮捕された男は、フロントのナンバープレートを外していたそうだが、オービスが撮った写真には、中指を立てる運転手の姿がくっきりと写っていたとのこと……。こうしたことから考えると、条件がよければ、少なくとも240km/hぐらいまでは、速度違反の証拠として通用する写真が撮影できると考えられる。夜間や雨天、フロントウインドの角度、太陽の向きなどで、もっと条件が悪くなれば、その上限は必然的に低くなるはずだ。

 およその目安として、いまのオービスの主流である、Hシステムは220km/h、より新しいLHシステムが240km/hまでが設計速度といわれているが、こうした機器もアップデートされている可能性があるので、本当のところは何とも言えないし、その限界に挑むのは無謀かつ反社会的行為以外の何物でもない。

 オービス=自動速度違反取締装置は、肖像権の問題などもあり、原則として公開捜査という扱いで設置場所の手前に、「自動速度取締器設置路線」と警告板(少なくとも2か所)が出ているので、まずはこの警告板を見落とさないようにして、制限速度を守って通過するのが一番肝心。

 最近では、オービスの設置場所を知らせてくれるスマホのアプリや、カーナビもあるので、そうしたものも活用しながら、安全速度を守る走りを心がけよう。(余談だが、自動速度違反取締装置での取締り件数は年々減少傾向にある)

※写真はイメージです