中国には2億人を超える「結婚しない人」がいる。(イメージ写真提供:123RF)

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 日本は少子高齢化が進み、人口減少という構造的問題に直面しているが、これは日本だけの問題ではない。韓国でも出生率の低下による人口減少という問題が生じているほか、13億人の人口を抱える中国にも人口減少の潜在リスクが存在する。

 中国メディアの今日頭条はこのほど、中国には2億人を超える「結婚しない人」がいることを紹介し、このままでは中国は「次の日本」になってしまうと警戒感を示している。

 記事は、中国の統計を引用し、2016年の時点で中国には結婚適齢期でありながら未婚の人が2億1800万人もいたと紹介。一人っ子政策を撤廃したにも関わらず、中国の「人口の自然増加率」は一時的に伸びたものの、再び低下してしまったと伝え、中国では人びとの結婚相手に対する要求水準が高まると同時に、結婚そのものに対する人びとの優先順位が低下しているようだと伝えた。

 かつての中国では、男女の結婚する目的は、「ご飯を作ったり、洗濯をしたりと、家事を分担しつつ、より良い生活を追求する」という極めてシンプルなものだったとしながらも、近年はスマートフォンがあれば出前で食事を頼むことができ、掃除もロボットに任せることができるようになり、1人だけの生活のほうがコストがかからないぶん、より質の高い生活ができるようになったと指摘。

 また、中国で若年層の人口が減少するにつれ、若い人びとが高齢者を支えるための負担は増大していると指摘する一方、若い人びとはこうした負担から逃れるために「結婚や子どもは人生を束縛するもの」と考えるようになったと指摘。時間とお金を間違った選択に投じるより、自分という間違いない選択肢に投じたほうが、「リスクが少なく、より賢い」と考える若い中国人が増えていると紹介する一方、こうした考え方は負担から逃げるための口実であり、日本のような低欲望社会につながりかねない考え方であるとし、中国はこのままでは少子高齢化に喘ぐ日本と同じ問題に直面してしまうかもしれないと伝えている。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)