27日放送の「クローズアップ現代+」(NHK総合)で、北海道に拠点を置くコンビニエンスストア・セイコーマートの戦略が紹介された。

番組では、コンビニ各社が進める改革の事例を特集する中で、セイコーマートの取り組みについて取り上げた。

北海道では、自治体の8割で過疎が進行し、スーパーや商店が相次いで撤退しているという。しかし、セイコーマートは昨年、紋別市・上渚滑(かみしょこつ)地区などの過疎が進む3カ所の地域に出店している。

北海道内に約1100店舗を展開しているセイコーマートだが、大手コンビニ各社が札幌をはじめとした都市部に進出してきており、人口減少の影響も加わって売り上げは伸び悩んでいるという。

そこで、新たに注目したのが過疎地だった。近隣に店舗がなく、買い物に不便を感じる住民たちが寄せた出店依頼に応えることで、会社の生き残りを図ったのだ。

セイコーマートの丸谷智保社長は「しっかりと地域を固めていく。あるいは深く地域に根ざしていく」「そういうことが大手の参入を許さない、あるいは伍(ご)して戦っていけると考えている」と、あえて過疎が進む地域に出店する意味を語った。

しかし、過疎地で収益を上げることは容易ではないという。ある過疎地の店舗では、24時間営業を取りやめて20時に閉店し、人件費を半分程度に抑えた。さらに、店舗賃貸費用の一部を自治体が負担することで赤字運営を解消できたという。

買い物ができず人口流出が進行した場合、自治体の存続が危うくなるため、自治体側も出店に前向きだというのだ。

また、店では住民たちと顔なじみの店員が細かなニーズを聞き出し、品ぞろえに反映させるなどの施策も実施。結果的に、1人当たりの購入金額が全国平均の1.7倍ほどあるのだそう。

丸谷社長は「大きな利益は望めないかも知れないけれど、しかし、必要とされる限りにおいては地域とともに存続が可能なのではないかなと思っています」と、過疎が進む地域への出店について語っていた。

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