泣ぐ子はいねがー!秋田伝統ナマハゲからヒント、子供の訪問しつけサービス「ばけおに」

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「ナマハゲ」見たことありますか?

ナマハゲは、秋田県男鹿半島周辺の集落で行われてきた伝統行事です。藁の衣装を着て、木でできた大きな出刃包丁を持った鬼が「泣ぐ子はいねがー!」「悪い子はいねがー!」と家々を回る姿は、男鹿半島のみならず秋田県の代名詞の一つとなっています。

冬に寒いからと言って怠けていろりにばかりあたっていると、手足に「ナモミ」と呼ばれる低温火傷の一種ができます。これを剥ぎ取って怠け者を懲らしめることが、「ナモミ剥ぎ→ナマハゲ」という名称の由来になったといわれています。

元々は旧暦(太陰太陽暦)の小正月に行われていた1年に1度の行事でしたが、近年では通年でナマハゲに出会える施設が人気の観光スポットとなっています。

こどものしつけにも一役買います

もともとナマハゲは見た目が怖いものの鬼ではなく、怠け者や家庭の不和を諌めたり、厄を払ったりするためにやってくる「神様の使い」でした。それが時代の流れとともに鬼文化と融合してしまった、と言われています。

小さな子供たちにとって、鬼はとても怖い存在!「泣ぐ子はいねがー!」とドスの利いた大きな声を発しながら包丁を振り回すナマハゲを見て、泣き出す子供たちの姿が目に浮かびます。

ナマハゲには、鬼への恐怖を利用した幼児への「しつけ」の意味合いもあるのです。ナマハゲが実際に子供に危害を加えることはありませんが、「悪い子のところにはナマハゲが来て暴れる」という恐怖を強烈に記憶させます。そして後に子供が悪いことをすると、親は「ナマハゲがまた来るよ!」と脅かすわけです。

 

ナマハゲが家にやってくる!?子供の訪問しつけサービス「ばけおに」

近頃はナマハゲからヒントを得た、子供の訪問しつけサービス「ばけおに」も登場しています。

「ばけおに」は、「子供に危険が及ぶようなしつけをなくしたい」という設立者の強い思いから生まれたサービス。希望した日時に、ナマハゲならぬ「ばけおに」が自宅にやって来て、「悪い子はどこだー!」「◯◯(子供の名前)はどこだー!」とナマハゲさながらの「しつけパフォーマンス」をします。

「ばけおに」では子供の様子を見ながら声の大きさを調節するなどして、子供に過剰なストレスがかからないように工夫されています。また、ご近所から虐待を疑われないように、「安心してください!訪問型『しつけ支援』サービス『ばけおに』実施中!」という看板も掲示してくれる心遣いも。

出張可能な地域は東京23区と、その近郊とのこと。

ばけおに

訪問しつけ鬼サービス【ばけおに】

Image:By Douglas P Perkins (Douglaspperkins (talk)) (Own work) [CC BY 3.0 or GFDL], via Wikimedia Commons,「ばけおに」公式サイト