意地の世界5位! アジア王者浦和レッズがCWCでアフリカ王者ウィダードを3−2で撃破で今季最終戦飾る

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マウリシオが2発、柏木もゴール

 浦和レッズがFIFAクラブワールドカップ(CWC)の5位決定戦でアジア王者として意地の勝利を収めた。

 現地時間12日にウィダード・カサブランカ(モロッコ)と対戦した浦和は3-2でアフリカ王者を下した。

 浦和は0-1で敗れた初戦の開催国代表アルジャーラ(UAE)戦から先発を3人交代。負傷交代したDF遠藤航に代わってDF森脇良太、DF宇賀神友弥とMF矢島慎也に代わり、マウリシオとMF長澤和輝をスタメンに送り込んだ。

 前半18分、右サイドに攻撃の起点ができたところで前方のスペースに進出したDFマウリシオが横パスを受けると、約30メートルの距離から右足一閃。カーブしながら絶妙なコースに飛んだボールは、必死に飛びつくGKの手の先に飛び込んで先制ゴール。浦和は今大会の初ゴールを挙げた。7月末に加入したマウリシオは、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)決勝の初戦が出場停止となった。決勝第2戦以降はベンチが続いたが、意地を見せた。

 その3分後に浦和は守備が乱れる。右サイドの浅い位置から相手FWエル・ハダッドが左足でゴール前に入れたボールが、混戦の中で誰も触らずに通過。GK西川周作も反応しきれずに1-1とされてしまった。

 それでも浦和は同25分、ペナルティーエリア内左サイドでボールを受けたFWラファエル・シルバが縦に突破して中央へ折り返すと、FW興梠慎三はわずかに届かなかったが、ファーサイドに全力で駆け上がってきたMF柏木陽介がスライディングしながらゴール。2-1の勝ち越しゴールを決め、浦和は1点リードでハーフタイムに突入した。

梅崎故障とPK献上の苦難乗り越える

 後半に入ると、浦和は待望の追加点をトリックの入ったセットプレーから奪った。後半15分、右サイドの約25メートルの位置でFKを得ると、柏木は壁の横に立っていた興梠に向けて縦のスルーパスを供給。反転した興梠が突破。中央への折り返しはカットされたが、こぼれた球をマウリシオが難なく押し込んで3-1とし、リードを2点に広げた。

 浦和はシルバと交代出場していたMF梅崎司が右太もも裏を痛め、FWズラタンとさらに交代となるアクシデントを乗り越え、後半アディショイナルタイムにPKを献上したが、3-2で勝利した。

 初戦で敗れたことで、準決勝で欧州王者レアル・マドリード(スペイン)と対戦する望みが断たれていたが、敵地に駆けつけた300人のサポーターの前で今季ラストゲームで意地の見せたレッズ。白星を胸に帰国の途に就くことになった。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images