乾貴士(撮影:佐野美樹/PICSPORT)

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6日、豊田スタジアムでの日本とニュージーランドとの親善試合で、乾貴士は70分に交代出場した。ピッチに立つなり乾は相手に仕掛け続ける。同点にされたあとリズムを失っていた日本は、乾の登場で息を吹き返した。

87分、また乾が仕掛けた。縦に突破して上げたクロスはファーサイドに飛び、酒井宏樹が折り返したボールに倉田秋が執念で突っ込んで、日本は決勝点を挙げることができた。やはり乾が起点となった。

「僕が出たときには相手が疲れていて、大きなスペースがありましたから。ヨッチ(武藤嘉紀)が引っ張りまくってくれてたから。(長友)佑都君のサポートもあるし」

乾はそう謙遜する。これだけの活躍を見せたのだから、ワールドカップのメンバー入りは確定だろうか。乾は横に首を振った。

「左は一杯いますから。宇佐美(貴史)もこれから来ると思うし、(原口)元気いるし、(FC東京からポルトガル1部のポルティモネンセSCに移籍した中島)翔哉も今、絶好調やから。ハンブルガーSVの伊藤(達哉)君も若い(20歳)けど、見たらやっぱりすごかったし、左はホンマ難しいです。(齋藤)学が(負傷して)ちょっとかわいそうでしたけど、ケガしてなかったら今回呼ばれてたでしょうし。ヨッチも左をやってるくらいですよ」

ではどうすれば乾は生き残ることができるのか。

「得点ですよね、やっぱり。(ヴァイッド・ハリルホジッチ)監督はそこを求めてくるので。得点が一番ポイントとして高いんですよね。あとはチームの結果も大事にしてくるので、そこも気にしながらやります」

そう気を引き締めながら、乾は今の代表チームを「やりやすい」と言う。それは乾にとってうまくいっている証拠だろう。得点はなかったにしても、この日の活躍は監督に大きなアピールになったに違いない。

【日本蹴球合同会社/森雅史】