ごひいき予約


クレジットカード会社の三井住友トラストクラブが、直前のキャンセルによる飲食店の空席を買い取り、LINEによって自社のカード会員に告知するサービス「ダイナースクラブ ごひいき予約」をスタートした。



三井住友トラストクラブによると、直前キャンセルや無断キャンセルによって生まれる年間推定損失額は飲食業界全体で750〜2000億円と見込まれているという。これを解消しようというのがこのサービスだ。

具体的には、直前キャンセルによって生じた飲食店の空席をダイナースクラブが買い取り、会員に対し「LINE」で飲食店の空席をリアルタイムに告知・再販、ポケットメニュー社が運営する「ポケットコ ンシェルジュ」を通じて、予約・決済ができるというもの。これによってメリットがあるのは飲食業界だけではない。



発表会では三井住友トラストクラブ常務取締役の西村智博氏、LINE株式会社上級執行役員の田端信太郎氏、株式会社ポケットメニュー代表取締役、戸門慶氏が登場し、トークセッションを行った。その中で西村氏はこのサービスを利用することで「予約の取りにくい憧れの飲食店に行くことができる」とアピール。また、同社としては日本の食文化を応援したいという思いのもと、今回のサービスでは新しいマーケットに挑戦していくということだ。

田端氏は今回のキャンセル問題解決への取り組みについて、「LINEの即時性を活用できて嬉しい」と話していた。

戸門氏によると、現在はNARISAWAや日本料理 龍吟、青空(はるたか)など人気店16店が参加しているが、1年後には東京を中心に100店舗を目指しているという。

カード特典と同時に社会的問題も同時に解決できる「ダイナースクラブ ごひいき予約」。それぞれの企業の特長を生かした本サービスに注目したい。