21日、韓国で苦しい母子家庭に無料でチキンを配達した出前配達員の男性が、予想外の物議を醸している。写真は韓国のチキン料理。

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2017年6月21日、家計の苦しい母子家庭に無料でチキンを配達した韓国の出前配達員の男性が予想外の物議を醸していると、韓国・東亜日報が報じた。

京畿道(キョンギド)安養(アニャン)のチキン販売店で出前のアルバイトをするチョンさん(23)は今月12日、あるコミュニティーサイトに「涙が出たチキン配達」というタイトルで、自身が経験した感動エピソードを公開していた。アパートの半地下の部屋に息子と暮らす言語障害のある母親からの電話注文を受けたチョンさんが、親子をふびんに思い「ラッキーな7番目の客に当たった」とうそをついて無料でチキンを配達したという内容だ。

その後、チョンさんは安養市から「善行市民」の表彰を受け、店を運営する会社もアルバイトではなく本社の正社員として採用検討中であるというニュースも出ていた。

ネット上でもチョンさんへの称賛が相次いでいたが、20日になって、一連のエピソードを皮肉る漫画が登場した。「善行をします」というタイトルのこの漫画は、「お金を払ってチキンを注文するかわいそうな人を探し、無料で配達して証拠動画を撮り、ネットに投稿する」という内容が盛り込まれているという。

またチョンさんに関し、該当のコミュニティーサイトに加入したその日に「善行」を投稿していたこと、公開目的でチキンを渡す場面を自分で動画撮影していたことなどが広まり、これまでの美談から一転、新たな物議を醸している。

これまでネットユーザーからのコメントは「こういうすてきな配達員もいるんだね。素晴らしい!」「どんなテレビの宣伝より、有名芸能人の宣伝より伝わってくる」「韓国の未来が明るいのは、彼のような若者がまだ韓国にいるから」などチョンさんへの称賛が多くを占めていた。

しかし今回の報道を受け、「善行を知らせることは周囲の人にも影響を与えるからいいと思う。動画は単に善行を疑われないように撮ったのだろう」との擁護意見も少数あるものの、多くは「自己PR善行だったんだね」「中途半端な同情と偽善だな」「会社のマーケティング要素を感じざるを得ない」「動画を公開すれば母子の苦しい家庭状況が知られるわけだし、幼い子どもに被害を与えている」とコメント内容が激変している。

中には「善行は流れる川の水に刻むごとく、他人に分からないようにせよ」と指摘するコメントもあった。(翻訳・編集/松村)