会心のCKキックが得点に繋がり、笑顔を見せる柴崎。交代時に大歓声を受けるなど、サポーターのハートをがっちり掴んだ印象だ。(C)Getty Images

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 今度は決勝アシストで、大一番の快勝劇に貢献した。
 
 6月21日、リーガ・エスパニョーラ2部の昇格プレーオフ決勝。柴崎岳を擁するテネリフェはホームでヘタフェとの第1レグを戦い、22分にホルヘ・サンスが決めた先制点を守り切り、勝利を収めた。7年ぶりの1部昇格に王手をかけている。
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 その決勝点をアシストしたのが柴崎だ。スペイン国内で最大の発行部数を誇る日刊スポーツ紙『MARCA』は「非の打ちどころがない素晴らしい弾道で、ホルヘの頭にピタリと合わせてきた。決めるのは容易かったはずだ」と、準決勝第2レグに続いて決定的な仕事をした日本代表MFを称えた。
 
 さらに同紙はゲーム速報のコーナーで、あらためて柴崎のテネリフェにおける歩みを紹介。「冬の移籍市場でテネリフェ島にやってきたが、当初は適応に苦しんだ。それを見事に克服し、年末のクラブワールドカップでレアル・マドリーを苦しめたあのパフォーマンスを蘇らせたのだ。とりわけプレーオフに入ってからの出来が素晴らしい。なんて良質な日本人選手なんだ!」と褒めちぎった。
 
 柴崎が前半途中に見せたジネディーヌ・ジダンばりのターンについて、「ニッポン・ルーレットだ!」と命名したのが、地元メディアの『eldorsal』だ。テネリフェ寄りの媒体だけに試合中は熱いメッセージが頻発。柴崎の出来については、「この日もガクはピッチを支配した。コーナーからゴールをお膳立てしただけでなく、左サイドで常に起点となり、守備での貢献度も高かった」と分析した。
 
 後半に膝を傷めてうずくまると、サポーターから「ガクコール」が起こり、82分の交代時にはスタンディングオベーションで称えられた。柴崎にとってもテネリフェにとっても、最高の形で締めたホーム最終戦。運命の第2レグに向けて、視界は良好だ。
 
 アウェーでのリターンマッチは、日本時間の6月25日午前4時にキックオフされる。