外観はウッド調でおしゃれな雰囲気

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昨年10月にオープンし、鶏白湯をベースにしたラーメンが評判を呼んでいる岐阜県岐阜市の「ラーメン イロドリ」(以下イロドリ)。同じく岐阜の有名店「白神」で修業を積んだ木村店主が営むことでも知られており、すでに岐阜県屈指の実力店との呼び声も高い。そんな同店で、ラーメンフリークが待ち焦がれていたあるメニューが、ついに販売を開始するという情報をキャッチ。ひと足早く取材させてもらった。

【写真を見る】店主の木村知史さん

「博多一風堂」(以下一風堂)が主催し、数あるラーメンの中からNo.1を決定する「ラーメン総選挙」。優勝メニューが全国の「一風堂」でも期間限定で販売されたことで、大きな話題を呼んだ。全国から選りすぐりのラーメンが集まった15年の「第3回ラーメン総選挙」で見事優勝したのが、当時「白神」の代表として参加した木村店主なのだ。その時に考案され全国No.1に輝いた「うま味海苔出汁そば」が、満を時して登場する。

■ うま味海苔出汁そば(880円)※4月13日(木)〜26日(水)、平日昼のみ各日20杯限定

スープは、羅臼昆布、片口イワシ、鶏節を一晩寝かせてダシをとる。ポイントは、提供前に最高級の青海苔と黒海苔が混ざった、混ぜ海苔の味と風味をダシにうつすこと。海苔をトッピングではなく、ダシの一部として使うという、店主の斬新なアイデアが光る。口に含むと、海苔の風味の強さに驚かされる。魚介や海苔の味がしっかりと感じられつつも、あと味はさっぱりとした一杯だ。

ストレートの細麺は、もちろん自家製麺。チュルッとして舌触りがよく、スープが程良く染み込んで絶品だ。きれいに整えられた麺線も美しい。

トッピングの中でひと際目立つのが、大ぶりの巾着だ。中には鶏ミンチ、タケノコ、シイタケを炒めた餡に、奥美濃古地鶏の鶏油としそのオイルをプラス。巾着を割ると、魚介ベースのあっさりとしたスープに動物系の要素が加わり、味わいが変化する。パリッとした食感が楽しい海苔せんべいも、いいアクセントになっている。ご飯がセットになっているので、最後は残ったスープで雑炊にして楽しもう。

木村店主も、「僕のラーメン人生の中で、最も思い入れが強い商品です」と語るほどの自信作。平日昼のみに加えて提供期間は約2週間と、食べるのにちょっとハードルが高いが、それらを差し引いても味わう価値のある一杯だ。全国No.1に輝いた逸品を、ぜひこの機会に堪能しよう。【東海ウォーカー/伊藤甲介】