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国立感染症研究所は12月20日、12月5日〜11日(第49週)の期間中の感染症発生動向調査を公開した。同調査の結果から、同期間中の感染性胃腸炎の患者が全国で6万人を超えたことが明らかになった。

毎年冬季になると、ノロウイルスが原因の感染性胃腸炎が国内で流行するが、2016-2017シーズンは例年に比べて早い時期から患者の増加が確認されている。

主な症状は下痢やおう吐、腹痛など。一般的にノロウイルスに感染してから24〜48時間で症状が現れ、おう吐や下痢などの症状が1〜2日続くとされている。厚生労働省によると、一般的な人は軽症ですむ場合が多いが、小児や高齢者では重症化の恐れがあるほか、誤って吐しゃ物を気道に詰まらせて死亡することがあるという。

全国約3,000の定点医療機関から報告があった第49週における感染性胃腸炎患者は、前週よりも6,671人増の6万1,547人。医療機関あたりの患者数は前週(17.37人)より2人以上増加して19.45人となり、20人に迫る勢いをみせている。第49週における医療機関あたり患者数を2006年以降で比較すると、2006年(22.17人)、2012年(19.62人)に次ぐ第3位となっている。

感染性胃腸炎は経口感染するため、感染予防には「食品の中心部までの十分な加熱」「トイレ後や食事前の石けんを用いた手洗い」などが有効となる。また、万一感染してしまい症状が回復した後でも、体内にウイルスが滞在し続けていることがあるため、感染拡大をさせないよう注意が必要となる。

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