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メガヒット映画『暗殺教室』の待望の続編、『暗殺教室〜卒業編』が3月25日(金)、ついに公開となります! 地球と人類の運命を賭けた生徒たちの暗殺の結末と、殺(ころ)せんせーに隠された謎がスクリーンで明らかに! 都内某所にて行われた製作報告会見の様子をレポートします。

会場には山田涼介さん、二宮和也さん、菅田将暉さん、山本舞香さん、桐谷美玲さん、知英さん、成宮寛貴さん、椎名桔平さん、松井優征さん(原作者)、羽住栄一郎さん(監督)、そして、殺せんせーが登場しました!

――週刊少年ジャンプ、最新号ではついに『暗殺教室』がこの春、最終話を迎えるという発表がありました。つまり、映画とマンガがほぼ同時に終了するというこれまでなかったプロジェクトということになります。松井優征さんにおうかがいしたいのですが、マンガと映画が連動する形での製作について、どういう形で行っていったのでしょうか?

松井優征さん(以下、松井) 『暗殺教室』は始まった当初から全部のストーリーがほぼ決まっておりまして、特にエンディングに関しては、これじゃないとダメだというのがありました。映画もオリジナルでの結末を用意してしまうと、一番伝えたかったことが伝えられなくなってしまうという経緯がありました。かといって原作が終わってから映画を作り始めてしまうと、タイムリー感をなくしてしまうので、こちらのほうから原作が終わるのに合わせて、映画も公開するというのはどうだろうかとご提案させていただきました。

半年ぐらい前から、キャラクターやストーリー、セリフや演出などをすべて原作のほうで決めて、映画のほうに共有させていただいたので、映画製作にもかなり深く関わらせていただきました。羽住監督は本当に原作を大事にしてくださる方で、何度も打ち合わせをさせていただいて、作者としてとても満足のいく脚本に仕上げていただきました。



――羽住監督、今回の映画は原作とは違ったプロセスで卒業編の製作が行われましたが、どのあたりが一番苦労されたところでしょうか?

羽住栄一郎さん(以下、羽住監督) 松井先生とふたりでストーリーを共有して、作っていきましたが、原作を読み終わったファンがどういう気持ちになるのかがまだ見えていない中で、映画も見終わり感良く作っていく、というのは不思議で、不安でもありました。



――松井さんから「こういうシーンを増やしてほしい」というリクエストはあったのでしょうか?

羽住監督 ありましたね。どうしても映画は2時間にしなければいけないので、ストーリーの上り方が違うのですが、このチェックポイントは絶対に通過してほしいというシーンはありました。

――山田涼介さんにおうかがいします。前作の渚と今作の渚は違ったりしますか?

山田涼介さん(以下、山田) 前作はクラスの中でも目立たない子で、弱々しい部分をすごく表に出していたんですけど、今作はわりと月日がたって、成長した男らしい渚が見れるんじゃないかなと思います。

――どのシーンが特に大変でしたか?

山田 業(カルマ)とのアクションシーンは僕らも魂をこめて撮影したので、いいシーンになっているんじゃないかなと思います。

――今回は渚と業の壮絶な一騎打ちシーンがあるんですよね。菅田さん、その一騎打ちシーンの撮影はいかがでしたか?

菅田将暉さん(以下、菅田) キャスト・スタッフが一丸となり、予定では1日半〜2日かかるところが1日で終わったんです。それぐらい集中してました。羽住監督のシチュエーション作りがすてきで、若干風が強すぎて、僕らが目も開けられないような土煙を起こしての撮影だったんですが、絵で見たらすごくかっこよかったです。そのシチュエーションの中で僕らは身をまかせた感じです。



――けっこう長いシーンですよね。

菅田 そうですね。後ろでふたりの決闘を見てる生徒たちは、ずっとスカートを押さえながらいる感じでしたね。

――アクションをやっている最中に実際にこぶしが当たっちゃったりはしなかったんですか?

山田 何発かはもらいました(笑) でも砂ぼこりのなかで、目が開けられない状態でやっていたのでしかたないです。でもそこが中学生のけんか、という感じが出ていてよかったと思います。

――中学生の役ということで、山田さんは今、22歳ですが、15歳の役を演じたことについてはいかがでしたか?

山田 まだまだ捨てたもんじゃないなと(笑) 学生の役は30ぐらいまでは。二宮君っていくつぐらいまでやってました?

二宮和也さん(以下、二宮) 俺、こないだ中学生の役やったよ。

山田 ぜんぜんオッケーです(笑)

――山本舞香さんは、今回カエデもすごいアクションがあったそうですね。

山本舞香(以下、山本) そうなんです。ワイヤーアクションがあって、すごく怖かったんですけど、慣れて撮影することができました。



――でも山本さんは空手の黒帯なんですよね。お手の物だったのでは?

山本 空手とは全然違います!(笑)

山田 僕と将暉がやったアクションシーンとはまた違って、すごく大変そうでしたし、群馬での撮影だったので、山奥ということもあって、すごく寒い中で、袖のないワンピースを着てのアクションシーンは相当大変だったと思います。

――先生チームの椎名桔平さんは、非常に人気のある烏間先生役ということで、いかがでしたか?

椎名桔平さん(以下、椎名) 公園で子どもたちによく声をかけられました。「あ、烏間先生だ!」って。



――今回はどんな烏間先生が見られるんでしょうか?

椎名 烏間先生は、副担任なんですけど、もともと防衛省の人間なので、アクションシーンもあるのかなと、前作が終わってから、肉体を鍛えて、卒業編の撮影に入ったんですけど、台本をいただいたら、いっさいアクションがなくて落胆しました(笑) そのぶん、生徒たちを温かく見守る烏間先生を演じました。大人ですよね(笑)

――本当はちょっとアクションをやりたかった?

椎名 ちょっとどころじゃなくやりたかったです(笑) 羽住監督には小言を言っておきました(笑)

――他の作品で、見せていただいて。

椎名 もうしぼんでますから(笑)

――知英さん、ビッチ先生はいかがでした?

知英さん(以下、知英) 私はビッチ先生のカツラをかぶったらスイッチオンして、ビッチ先生になりきる感じでした。今回はいろんなビッチ先生の姿を見ることができると思います。今回は生徒に対する愛情も見せて、まともな先生になったビッチ先生も見られると思います。



――人魚になったり、ライダースーツを着たり、衣装にも見どころがありますがどの衣装がお気に入りですか?

知英 最後のシーンのライダースーツは、ビッチ先生でなければ着られない服だと思うので、プレッシャーもあったんですけど、楽しかったです。

――今回、物語の鍵を握るのが、二宮さんですね! 前作は公開初日になって、実は殺せんせーの声が二宮さんだったということが明かされたわけですが。今回はいよいよ顔出し、殺せんせーの前の姿、死神での登場ですが、どんな思いで撮影に臨まれたのでしょうか?

二宮和也さん(以下、二宮) すごくうれしかったです。殺せんせーの、生徒たちが知らない過去のお話の一端を担うことができて光栄でした。

――殺せんせーと死神というのは、役作り的には違った感じで?

二宮 それはありますけど、美玲ちゃん(桐谷美玲さん)やナリ(成宮寛貴さん)と一緒に自然とシーンを作っていきました。

――過去のシーンということで、後輩の山田涼介さんとの絡みはないんですが、先輩が出てくれるということで、山田さん、いかがでしたか?

山田 絡みがないのは残念でしたが、二宮くんの撮影の初日にごあいさつに行かせていただきました。邪魔しちゃいけないなと1カットだけ見て、外で待っていたんですけど、前々から約束していた洗剤をプレゼントしちゃったんです。でも(渡すのは)この日じゃなかったなと後悔しています(笑)

二宮 すごいいい洗剤があるって聞いたので、「じゃあそれ今度ちょうだいよ」という軽い約束をしていたんです。それをなぜか初日に持ってきたという(笑) でもそれくらい会う日がなかったんです。



――でもちょっと聞いたんですが、二宮さんがおごったそうですね!

山田 群馬で撮影をしていて、みんなで焼肉を食べに行ったときに、お会計のときにスタッフさんから「ここは二宮君から、撮影に参加できなかったけど、ということでおごりです」と言われて。おいしく焼肉をいただいたんです。

二宮 朝から晩まで寒い中での過酷な撮影だったので、ちょっとでも「明日からがんばろう」という空気になればいいなと思いまして。

――関係者によると、二宮さんがおごるなんていうのは、前代未聞だそうですよね(笑)

二宮 あとでその関係者見つけます(笑)

山田 この話を嵐の櫻井君にしたら、「うそだろ?」って言ってました(笑)  信じられなかったみたいです。

――そして、桐谷さんも鍵を握る人物ということなんですが、撮影現場は相当大変だったそうですね。

桐谷美玲さん(以下、桐谷) 1日半ぐらいずっとぬれっぱなしの撮影だったんです。私、寝転んでいるシーンがけっこうあったんですけど、上から常に水が降ってきて、目にも鼻にも口にも入って。だんだん呼吸もできなくなってきて、「このままだとやばいんじゃないかな」と思いながら撮影していました。



――それから、桐谷さんの着ているTシャツがすごいということですが(笑)

桐谷 そうなんです。「ピラミッドパワー」と書いてあったり、胃のイラストに「腹八分目」って書いてあるものだったり(笑) 原作に忠実に作っていただいて。なかなかそんな面白いTシャツを着ることもないので、すごく楽しくて、テンションあがりましたね。

松井 桐谷さんが着ると最先端っぽく見えて、「これほしいな」とふつうに思いました(笑)

――そして成宮さん。今回の撮影現場はいかがでしたか?

成宮寛貴さん(以下、成宮) すごく楽しかったです。殺せんせーがどういうふうにできあがったのかがわかるシーンで主に登場しているんですけど。研究室のセットがすごくて。監督の頭の中では撮影する前からできあがっていて、撮影のペースが速くてどんどん撮っていってしまうので、こういうことできるかな? というのを監督のところにいって相談したりしていました。



――今回はマッドサイエンティストということで、突き抜けた役ですよね。

成宮 そうですね。科学者として、ものすごく偏った考えを持っていて、芸能界における癒やし部門ナンバー1の二宮君をモルモットのようにいじめていく役です(笑)

――成宮さんと二宮さんはひさしぶりの共演なんですよね?

二宮 うれしかったですね。(役者を)続けてきてよかったなと思いました。

成宮 長く続けていると、また再演できるんだなという喜びがありましたね。

――成宮さんの、まだ言えないけれど、怪演と言えるすごいシーンがありますよね。

成宮 そうですね。僕は人間らしさがどんどんなくなっていくんですけど、そのワールドも楽しんでいただけたらと思います。



――では、最後に主演の山田涼介さんと監督に『暗殺教室』の魅力についてうかがえたらと思います。

山田 現実味のある部分と非現実の部分がうまくマッチングしているところが見どころのひとつなんじゃないかと思います。殺せんせーは、怖い印象を持たせながらもものすごくハートフルな部分もあり、年齢問わず入り込める作品になっていると思います。そこが松井先生のすごさで、この作品に出会えたことに感謝したいです。

羽住 人間ドラマが魅力だと思います。突拍子もないキャラクターが出てくるんですが、人の成長物語だし、先生を描くのに、今では描けない、70年代ならありだった熱血先生を、ああいう姿だからこそ描ける。テーマとしては普遍的な人間ドラマを描いているんじゃないかな、そこがすごく魅力的だと思います。

――ありがとうございました!



『暗殺教室〜卒業編〜』3月25日(金)ROADSHOW!

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卒業の季節ももうすぐ。悔いのない年度末を過ごしましょう!
それでは、また。

(撮影/奥田耕平、取材・文/Mikity)