セルジオ越後氏、日本代表の固定化を危惧「競争が生まれない」…南野は「なぜ呼んだ?」

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 国際親善試合が13日に開催され、日本代表は敵地でイラン代表と対戦。前半終了間際に失点したものの、後半立ち上がりの48分に武藤嘉紀のゴールで同点とし、1−1の引き分けに終わった。

『サッカーキング』ではサッカー解説者のセルジオ越後さんに、同試合を振り返ってもらった。

「(ヴァイッド)ハリルホジッチ監督になって初めてアジア最終予選でワールドカップ出場を争うレベルの相手と対戦したけど、よく引き分けたという内容だね。相手の方が上だったよ。香川(真司)や宇佐美(貴史)、柴崎(岳)は何もできなかった。特に前半はどうなることかと思っていたよ。両サイドからの攻撃はあいかわらず乏しいし、フィジカルの強い相手には縦に速い攻撃も通用しない」

「最終予選の1試合として考えるのであれば、よく勝ち点を拾ったと言えるけど、練習試合としては意味のないものだったね。最終予選で戦うレベルの相手は強いとみんなが知るためには意味はあったというところだよ」

「宇佐美や原口(元気)はこの2試合でいいプレーをを出せなかった。そういった選手は次戦は外して、他の選手を呼ぶべきだ。本田(圭佑)や香川だってクラブチームで2試合結果が出なければ叩かれる。選手は生き物。良い時もあれば悪い時もある。ハリルホジッチ監督は選手をもう固定化している。ロシアW杯まで協会と契約しているのかな? ブラジルはカカ、イタリアはピルロを今も招集している。ベテランが出番をもらっている状況を見れば、若い選手も奮起する。同じポジションの選手がいい試合を出来ていなければ、別の選手が使ってもらおうと燃える。そしてその選手を実際に使う。それを繰り返して競争が生まれ、チームも強くなる」

「この試合をテストとして割り切るなら、岡崎(慎司)は最後まで休ませて他の選手を見るべきだったのでは? 吉田(麻也)も途中で交代させて、違うCBのコンビを組むこともできたはず。予選ではそういうケースもあり得る。南野(拓実)はなぜ呼んだ? 結局5分しか使っていない。そういった采配には疑問を感じるね。代表に招集したのであれば、しっかりと試すべきだ」