[ちちんぷいぷい - 毎日放送] 2015年6月22日放送で、「大阪市の放置自転車」について取り上げていました。

世の中、増えてうれしいものもあれば減ってうれしいものもあります。ここ最近大阪市内ではこんなものが激減しているそうです。それは......"放置自転車"。

画像はイメージです(torisan3500さん撮影、Flickrより)

内閣府の調査によると、晴天の平日に限定し集計した大阪市の放置自転車の数は、2007年11月に50371台だったものが2014年11月にはなんと7087台にまで激減したのです。なぜここまで激減したのかというと、大阪市では2008年から放置自転車対策を強化したからです。

撤去作業の回数を増やし、鉄道会社と連携して合計2万2500台分の駐輪場を新設。小学生が夏休みの宿題で描いた啓発用の絵を路面シートにして歩道に貼付するなど。これらが功を奏し、放置自転車は年々減少していったのです。

とはいうものの、撤去される自転車の数は減っておらずむしろ増えているそうで、大阪市では利用者のモラル向上を呼びかけています。

撤去された自転車の行方は?

ちなみに大阪市では撤去された自転車を引き取る場合には撤去保管料2500円が必要となります。ただ、実際に取りに来た人は2008年は43%、2013年は54%と増えたものの、半数弱は誰も取りに来ない状況。大阪市で保管期限を過ぎた自転車は年間およそ10万台以上にも及びます。

その自転車の行き先は、まずは大阪市が入札でまとまった台数を中古自転車の仲介業者に販売するそうです。落札した大阪府の業者に話を聞くと、落札した自転車の1〜2割は商品にならず廃棄されるそうです。2〜3割は整備して国内の中古ショップに並びます。そして残りのおよそ半数は、東南アジアやアフリカなど海外に輸出をしているとのこと。

すべてが廃棄処理されるわけではなく再利用されるとはいえ、撤去する自転車の台数は減っていくことが理想的です。自転車を利用しやすく、放置しなくて済むような街の環境づくりと利用者の心がけが、放置自転車を減らすために必要なことと言えますね。(ライター:ツカダ)