写真:iStock / thinkstock

写真拡大 (全2枚)

「出かける前にはキスをすること」「帰りが遅くなるときは必ず電話すること」「互いのスマートフォンは覗かないこと」etc.結婚生活における夫婦のルール・決め事は実にさまざまだが、どのくらいの夫婦がルールを設けているのだろうか?

意外少ない?多い?約3割の夫婦が2人のルールを制定

さっそく、夫婦間のルール事情を調べるべく、SUUMO編集部は子のいない20〜49歳までの既婚者300名(男女それぞれ150名)にアンケート調査を実施。「結婚生活でこれだけは守ろうと2人で決めたルールや約束ごとはありますか?」という問いに対し、「ある」と回答した男性は全体の36.7%(55名)、女性は34.7%(52名)と男女とも約3割程度の夫婦が何かしらのルールを設けていることが分かった。

【図1】夫婦間にルールはあるか。その割合は男女間で数値に違いはほとんど見られない(SUUMOジャーナル)

もっとも多い夫婦のルールは「家事の分担」に関すること

では、具体的にはどんなルールを設けているのか? 今回の調査では、その具体的な内容についてフリーコメントを回収しているが、男女共にもっとも多く見られたのは「家事の分担」に関する内容。前述の通り、今回の調査は子のいない既婚者を対象に実施している。夫婦共働き家庭が多く、家事を分担している家庭も多いのだろう。

その他、家事分担以外で得られたコメントのなかから、いくつか紹介しよう。

●男性
・「自由に遊びに行くこと」(28歳)
・「高額な買い物をするときは相手の同意を得る」(31歳)
・「朝起きたら必ず挨拶をする。話し合いをして気に入らなくてもふて腐れない」(35歳)
・「犬をかっているので、犬中心の生活をする」(37歳)
・「笑顔でいる」(39歳)

●女性
・「どれだけ喧嘩をしても、別れるとか冗談でも言わない」(27歳)
・「お礼を口にすること」(32歳)
・「食事の味付けはつくった方の好みに従う。趣味のフィギュアは棚からはみ出さない。水掛け論は笑いで落とす(約束というより慣例)」(36歳)
・「お互いの両親の悪口を言わない」(38歳)
・「どんな言い合いになっても『相手が自分の事を傷つけようとする意志はないという事』を前提に考える事」(39歳)

喧嘩や口論を避けたいと考える夫婦はやはり多いのか、家事の分担以外のコメントには、コミュニケーションに関する内容が目立った。コメントにあった「水掛け論は笑いで落とす」のように、あらかじめルールを設けることは、いざ口論になっても大きな喧嘩に発展させず終わらせることができる。円満な関係性を保つには、 “出火させないことよりも、延焼させないこと”の方が大切なようだ。その他、挨拶やお礼といった基本的なコミュニケーションこそ大切にすべきと考えているコメントも多い。

ちなみに、上には列記しなかったが「浮気をしない」という内容も多かった。わざわざルールとして夫婦で明文化しなくとも……と思うが、昨今浮気公認の夫婦もいると聞く。「浮気しない」を明文化する夫婦が多いのは、現代らしい結果なのかもしれない。

ルールなし派夫婦の方が相手に対する不満が少ない事実

ところで、そもそも論になるが、こうした夫婦間のルールや取り決めがあるほうが、夫婦関係はうまくいくのだろうか? 今回の調査では別項目で「相手に対して『ムカツク!』『許せない!』と感じる生活習慣はありますか?」という質問をしている。その問いに対し「特にない」と回答した人の割合を、前述の「結婚生活でこれだけは守ろうと2人で決めたルールや約束ごとはありますか?」における「ある/ない」の回答別に調べてみた。結果は以下の通り。どうやら、ルールや取り決めを設けていない夫婦の方が、相手の生活習慣にいら立ちを感じることは少ないようだ。

●男性 「夫婦間ルールの有無」×「相手に対してムカツクことが特にないと回答した人の割合」
「ルールがある」…30.1%
「ルールがない」…69.9%

●女性 「夫婦間ルールの有無」×「相手に対してムカツクことが特にないと回答した人の割合」
「ルールがある」…31.8%
「ルールがない」…68.2%

一度決めてしまえば、守らなければならないのがルール。それによってかかる制限だけでなく、相手が守らなければ自分のストレスにもなる。気になる部分は大目に見てフォローし合えるならば、ルールを設けない方が自分にとってもベターだ。

●[SUUMO結婚生活調査]より 
・調査期間:2015年2月25日〜2015年2月26日
・調査方法:インターネット調査(クロス・マーケティング)
・対象:首都圏在住の20〜49歳、2010年以降に結婚した共働き夫婦(子どもなし・持ち家なし)
・有効回答数:300名(男女150名ずつ)