高倉健と菅原文太という名優が相次いでこの世を去った。二人は多くの名画に出演しているが、共通しているのはなんといっても「ヤクザ映画」のスターであったことだ。世間のリアルヤクザは排除されていても、銀幕(というのも死語であろうが)の「健さん」たちは輝いており、ヤクザ映画は衰退の一途をたどる映画産業の最後の輝きでもあった。映画館では学生運動も休戦今では考えられないことであるが、私の学生時代と重なる19