早稲田大学の原田泰教授の近著「震災復興:欺瞞の構図」は、とても興味深い本で、何となく思っていたことを明快に、わかりやすく描き出してくれています。国や県が見積もる震災の被害がいかに過大になっているか、なぜ政治家や行政が震災復興を大義名分にムダ遣いに走るか、なぜ震災復興が遅くなりがちなのか、等を鮮やかに解説します。過去の震災復興の歴史は、失敗の連続です。阪神大震災では、被災者一人当たり約4千万円が使わ