連載怪物・江川卓伝〜控え投手・大橋康延の矜持(前編)球数制限と投手複数制を推奨している現在の高校野球と違い、かつてはエースがひとりで投げ抜くのが当たり前の時代だった。そのため控え投手にスポットが当たることなど、皆無に等しかった。作新学院のエース・江川卓の控え投手もご多分に漏れず、陰に隠れた存在だった。ただ江川の控え投手は、高校3年間の公式戦で16イニングしか投げていないにもかかわらず、1973年の