ルネサンスの背景ルネサンスは、わかりにくい。自国中心主義の歴史家たちが、それぞれの国で、かってに前後に拡張してしまったからだ。だが、大づかみに言えば、それは中世と近代の過渡期であり、15世紀のブルゴーニュの民衆文化とフィレンツェの古典文化の再生を指す。ヨーロッパ中世とは、ローマ教皇を中心として教会が行政を兼ねるヒエラルキア(神聖管理)の社会だ。一方、近代は、絶対王政が領邦国家を支配する社会。ところが