酒類大手4社の2014年12月期連結決算が15年2月16日に出そろった。サントリーホールディングス(HD)は米ビーム社(現ビームサントリー)買収効果もあって、売上高が前期比20.3%増の2兆4552億円と過去最高を記録。10年連続の増収で、キリンホールディングス(HD)を抜いて初めて首位になった。2位に転落したキリンHDの売上高は2.6%減の2兆1957億円だった。

サントリーHDは、米ビーム社の買収で、海外事業の売上高を前年比73%増の8875億円に拡大。高級ビール「ザ・プレミアム・モルツ」や第3のビール「金麦」の販売を伸ばしたほか、清涼飲料事業も好調だった。

アサヒグループホールディングス(HD)は、高級ビール「ドライプレミアム」が好調。傘下のニッカウヰスキーの創業者をモデルにしたNHK朝の連続ドラマ「マッサン」効果でウイスキーの販売も伸び、営業利益は4年連続で過去最高を更新した。

一方、売上高が2位に転落したキリンHDは、ビール類の販売が苦戦したことが響き、4社の中で唯一減収減益となった。サッポロホールディングス(HD)も「極ZERO(ゴクゼロ)」の酒税の追加納付が響き減益となり、4社の間で明暗が分かれた。