ハビエル・アギーレ氏 (撮影/岸本勉・PICSPORT)

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2月3日に発表された、サッカー日本代表前監督ハビエル・アギーレ氏との契約解除。この契約解除はスポーツ新聞・スポーツニュースにとってホッと一息つける恵みの雨となったのではないでしょうか。

2月と言えば、スポーツ界の動きがもっとも少ない月。サッカーもプロ野球もオフシーズンで、大相撲の本場所もなく、高校野球も、テニスの四大大会もありません。中央競馬もGIレースはフェブラリーステークスがあるばかり。とにかく何もないのです。

紙面を埋めるのも苦労するのか、スポーツ新聞・スポーツニュースはプロ野球のキャンプの話題で空いたスペースを埋めにかかることに。なるほど、こうした状況ならフジテレビが連日フィギュアスケートの四大陸選手権を総力特集するのも納得です。2月にあっては「数字が取れそうな」貴重な国際大会ですからね。

そんな中でアギーレ氏の契約解除は、「野球の練習」以外の話題を提供してくれる助かる事件でした。解任そのものを報じ、責任問題を追及し、後任の予想をし、日本サッカー協会が「声も掛けていないのに……?」と首を傾げるような相手からお断りされたという速報を打つ。箸休めができる便利な話題としてアギーレ問題は重宝されているのです。「最高のタイミングで辞めてくれた」と記者たちも感謝しているのではないでしょうか。

今後の日本代表監督との契約は1年ごとの更新となるのではないかという情報も流れていますが、毎年この時期に「辞める?辞めない?」という流れで記事を作れるようになったら、いい箸休め話題となるに違いありません。

ぜひ日本サッカー協会にも「2月頭から悩んで、月末に結論を出す」という毎年恒例の行事について、ご検討いただきたいもの。関係者がウンウン悩む記事や、新監督候補を挙げた憶測記事、続投決定のお知らせなどが冬の風物詩となるかもしれませんから。

(文=フモフモ編集長 http://blog.livedoor.jp/vitaminw/