女性が薄着になる夏は特に要注意!スマホで盗撮と間違われないための心得と対策

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2013年9月、東京都内のターミナル駅で、恐喝をしたとして男性が逮捕された事件があった。事件の内容は、歩きスマホをしていた男性に対して「お前、盗撮しただろう」と因縁を付け、示談金として数十万円を恐喝したというもの。この事件以外にも同様の被害が数件あったそうだ。

こうした事件の背景には、大きく2つの要素が隠れている。
「歩きスマホ」と「盗撮」である。

当然ながら、盗撮は許されない犯罪行為であり、行ったものは摘発されてしかるべきだ。しかし、身に覚えがないのに「盗撮しただろう」とえん罪まがいの因縁を付けられるという事件が実際に起こっているのだから、他人ごとではすまされない。
それでは、そもそもそういった盗撮のえん罪や因縁を付けられないようにするにはどうすれば良いだろうか。

●盗撮を疑われないために
・歩きスマホをしない
まず、そもそもであるが「歩きスマホ」をしない。これがかなり大きな対策にとなる。
メールの確認、ゲームの進行状況、天気予報など、必要な情報がすぐに読めるスマートフォンは、通知がくると歩きながらでもチェックもできる。そのため、ついつい「歩きスマホ」をしてしまうのだ。

「歩きスマホ」は周りに対しての注意力が極端に下がる、周りに不審者や誤解を受けそうな人がいても、気が付かなくなる。そこを付け込まれてしまうのである。また、「歩きスマホ」は他の人とぶつかり、転倒させて、自分が加害者となる大きな事故につながる場合もある。

・エスカレーターや階段では決してスマホは使わない
街中で誤解を一番受けやすいのがエスカレーターに乗っているときだ。立ち止まったのでスマートフォンをチェックする。ちょっと待って欲しい。
上りエスカレーターの場合、前の人をちょうど見上げるような感じとなる。もっとも盗撮に疑われるやすい。もし目の前に女性がいたら疑われても反論できない位置関係だ。階段でも、階段の下側でスマートフォンを使うのもまったく同様に誤解をうける。

・公共の場所でスクリーンショットは撮影してはいけない
iPhoneやXperiaなどのAndroidスマートフォンで画面を画像として保存できる便利なスクリーンショット機能。電車や移動中にでも、みているWebサイトをスクリーンショットで撮っておけば、あとで見返したり、調べたりすることができるので便利な機能だ。
しかし、iPhoneや一部Androidのスマートフォンではスクリーンショット撮影時のシャッター音は消せないので、うっかり周りに人がいる際に使うと、周りの人から「盗撮」されたと疑われる可能性が高い。
特に、電車やバスの中など、公共交通機関での移動中や、エレベーターやエスカレーターなどの狭い空間ではスクリーンショット機能を利用するのは控えよう。

上記の注意点を守ることで、「盗撮」の疑惑や因縁を付けられてしまうトラブルに巻き込まれることは少なくなるだろう。

●それでも「盗撮」と疑われたらどうする
十分注意していたのに、「盗撮」と疑われることはある。大半の人間がカメラ付き携帯電話(ガラケー、スマートフォン)を持ち歩く街中は、いつでもだれでも「盗撮」できる状態で歩いている、「盗撮」される危険の中にいるのと同じだからだ。

「盗撮しただろう」と因縁を付けられなくとも、見に覚えのない容疑で「盗撮したのではありませんか」と疑いをかけられる可能性から逃れることはできないのだ。
それでは、もし「盗撮」したと、疑われたらどうするべきだろうか。

まず大きな声で抗議する。面倒に巻き込まれたくないからといって、走って逃げるのはNGだ。走って逃げるのはやましいことがあるから逃げるのだという先入観を与えてしまうからだ。

最も良いのは、大きな声でハッキリと「盗撮」など行っていないという、身の潔白を冷静に説明し、相手に納得してもらうよう努力することだ。覚えておいて欲しいのは、「撮影」行為そのものを規制する法律はなく、各都道府県の迷惑行為防止条例などにより犯罪となる可能性がある。つまり、「撮影行為」をしていないのであれば逮捕される理由もないことを覚えておき、冷静に対応することが大切だ。
それでも解決しない場合は、駅員など第三者の立ち会いの上、スマートフォンやケータイを取り出して盗撮行為がないことや、撮影データが無い証拠をだすなどして「当事者同士」と「第三者」で確認すると良い。しかしながら、相手の感情が高ぶってしまうと、冷静な話し合いが難しい場合もある。その際は名刺など身分のわかるものを渡して、場所を変えるなど冷静になれる時間を作るのも良いし、盗撮行為やデータなどの証拠がないのであれば、警察や弁護士を呼ぶのも最終の方法としてはある。

しかしながら、これは「疑われてしまった」場合に取る方法だ。まずは「疑われない」ための行動を心がけるようにしよう。

女性が薄着になる夏の時期は、残念ながら「盗撮」被害も増えてしまう。そのため、女性も必要以上に「盗撮」行為には神経を使ってしまうのも無理はない。
スマートフォンやガラケーを持っているだけで、誰しもが被害者・加害者になってしまう危険があるのが、今の時代。ちょっとした気遣いを心がけることで男性も女性も気持よく暑い夏を過ごしたいものである。


布施 繁樹