インドの大衆車市場では日本のスズキや韓国の現代自動車のほか、インドのマヒンドラ&マヒンドラが大きなシェアを獲得しているが、中・高級車市場ではベンツやBMW、アウディといったドイツ車が圧倒的な強さを誇る。(イメージ写真提供:(C)tomwhipps/123RF.COM)

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 インドの大衆車市場では日本のスズキや韓国の現代自動車のほか、インドのマヒンドラ&マヒンドラが大きなシェアを獲得しているが、中・高級車市場ではベンツやBMW、アウディといったドイツ車が圧倒的な強さを誇る。

 中国メディアの盖世汽車網はこのほど、インドメディアの記事を引用し、日本車がインドでドイツ車に負けているのはブランドイメージに起因すると論じた。

 記事は、経済性と燃費を重視する消費者が多く、小型車が好まれる傾向にあるインドにおいて、スズキが成功を収めたのは当然のこととする一方、「価格の高い中高級車市場では、インド人はホンダ・アコードや日産・ティアナといった他国で売れている中級車を飛び越え、ドイツの高級車を購入している」と伝えた。

 さらにインドメディアのザ・エコノミックタイムズが「ドイツの高級車が日本車メーカーをインド市場から追い出す」と報じたことを紹介。インド高級車市場では消費者が第一に選ぶのは日本車ではなく、ベンツやBMW、アウディといったドイツ車だと報じたことを伝えた。

 インドの自動車市場は1年以上にわたって縮小傾向だが、高級車市場だけは成長を続けており、2013年の販売台数は前年比6%増の3万158台で、14年は3万5000台に達する見込みだという。

 記事は日本の高級車がドイツ車に敵わない理由として、インドの専門家の話として「ドイツ車は日本車に比べてブランドイメージが高い」と伝え、「200万ルピー(約337万円)以上の自動車を求める消費者は、高級車に乗ることによって地位と個性を示したいというニーズがある」と論じた。

 ホンダや日産などの高級車インドで苦戦を強いられるなか、記事は「トヨタはレクサスインド市場に投入する計画」と紹介。さらにトヨタの関係者の話として、「インドは自動車市場が低迷がちなうえ、輸入車に対する関税も高い」とし、レクサス投入のスケジュールは現段階では未定だと語ったことを伝えた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C)tomwhipps/123RF.COM)