ピンタレストがガイド付き検索でグーグルに対抗

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「ビジュアル的発見」とは、探しているものの名前が分からなくても検索できる機能であり、これはグーグルには真似のできない芸当だ。

ピンタレストは、ビジュアル系ソーシャルネットワークが検索の分野においてグーグルに十分対抗可能であることを証明した。

先週木曜日の夜にピンタレスト本社で行われたイベントの場で、CEO のベン・シルバーマンは「Guided Search(ガイド付き検索)」を発表した。ピンタレストの300億を超えるピン(ユーザーによって投稿され、トピック分けされた画像やリンク)を検索するための、新しいビジュアル的な手法だ。

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大半の検索エンジンでは、探す対象の名前やキーワードを正確に入力する必要がある。しかし Guided Search は、ピンタレストが自身のデータベースにあるオブジェクトから学んだ関連性に基づき、ユーザーに提案を行いながら導いてくれる。

探したいものが明確でないときに真価を発揮する

例えば、検索ボックスに「ハンバーガー」と入力したとしよう。そうするとピンタレストは「ベジタリアン」、「パレオ(ダイエット方法の一種)」、「レンズ豆」などのワードを補完して検索要件を絞り込む手助けを開始する。検索が進むにしたがって、表示されるピン画像は変化していく。ピンタレストのサイトと同様、検索においてもテキストへの依存を最小限に抑えることが目的だ。

グーグルでも、ユーザーが文字を入力すると自動的に検索ワードの補完が行われる。しかし、ポピュラーな検索内容でない場合には、目的とする正しいワードは表示されない。ピンタレストの新しい機能はグーグルの戦略を真似たものではなく、むしろこれを超えようとするものだ。グーグルは正確なキーワードに対する答えを見つけるのは得意だが、ピンタレストは自分が何を探したいのか良く分からない場合に答えを探す手助けをしてくれる。

「未来の検索は、発見するためのツールになるだろう」とシルバーマンは言っている。「ピンタレストの本分は、ユーザーがこれまで存在も知らなかったような事物を発見できるというところにあるのだ」

ピンタレストの Guided Search はグーグルへの挑戦か

Guided Search のインターフェースは文字入力よりもタップやスワイプを中心にデザインされているため、モバイルではさらに使いやすいだろう。

シルバーマンは、Guided Search は間もなくデスクトップ、タブレット、スマートフォンなどのあらゆる環境で使えるようになると述べている。

シルバーマンが明らかにしたところによれば、ピンタレストでは現在、個人ユーザーや企業ブランドによって7億5千万ものボードが作成されているといい、この半年で50%増加した計算になる。結局のところ、ピンタレストを有益な発見ツールたらしめているのは、こうして画像の体系化を行っているユーザーの作業の賜物なのである。

こうした観点からみれば、Guided Search とは単に、ユーザーがこれまで築き上げてきたピンタレストというサービスを表面化するためのツールなのかもしれない。

Lauren Orsini
[原文]