アップル OS X のベータ版が無料で誰でもテスト可能に

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年間99ドルの登録料を支払わなくてもべータ版が試せるようになった。

アップルの新しい OS を、リリース前に触ってみたいと思う人はたくさんいるだろう。アップルもそれを良く分かっているようだ。

アップルは今週、「OS Xベータ・シードプログラム」を発表した。Mac OS が一般公開される前に、プレ・リリース版を誰でも自由にダウンロードし、テストしたりフィードバックを送ったりできるというものだ。

これまでは、新しい OS X をテスト利用するためにはデペロッパーアカウントの登録が必要であり、これには年間 99 ドルの費用かかっていた(iPhone 用の OS には別のデペロッパーアカウント登録が必要で、こちらは引き続き 99 ドルかかる)。OS X Mavericks が無料でダウンロードできるようになったことに合わせ、OS のテスト利用も無料で行えるようになった。必要なのは Apple ID の登録のみだ。

当然のことながら、このプログラムには秘密保持協定が存在する。ベータ版ソフトウェアの「存在および性質、特徴、機能、スクリーンショット」は全て機密情報であり、アップルの正式な販売代理店からの書面による許可なしに他人に開示することはできない。この秘密保持協定に同意すると、アップルから「ベータアクセス・ユーティリティ」が提供され、Mac App Store の「Updates」パネルからプレリリース版の OS X にアクセスできるようになる。

今回の Mac OS に関するポリシー変更が行われたタイミングは、アップルのデベロッパー・カンファレンス WWDC のおよそ1か月前にあたる。このカンファレンスでは iOS や OS X の新バージョンが発表されることが多い。今のところ、アップルはこのプログラムを iOS にまで拡大する予定はないようだ。昨年、iOS 7 の一般公開が待ちきれず、ベータ版にアップグレードする方法に並々ならぬ関心を示していた iPhone/iPad の愛用者はもどかしく思うことだろう。

今年の WWDC でも OS X の新バージョンが発表される可能性があることを考えれば、どの程度のユーザーや開発者がこのプログラムに参加するのか、そしてこのシードプログラムがどれくらいの効果をあげるのか、実に興味深い。

いずれにせよ、アップルが99ドルの壁を取っ払った今、リリース前の OS X の検証作業には(例え誤作動だらけだったとしても)大勢のユーザーが関心を示すことだろう。開発者ではないがリリース前の新しい Mac OS を触ってみたいユーザーには朗報だろうし、もちろんアップルにとっても有益だ。このプログラムは間違いなく大勢のユーザーを惹き付けるだろうし、彼らはおそらく建設的なフィードバックを大量に送ってくれるだろうから。

画像提供: Daniel Dudek-Corrigan(Flickrより), CC 2.0

Dave Smith
[原文]